プロフィール
安里繁信
安里繁信
グループのシンバネットワークを束ねるシンバホールディングス会長。(社)日本青年会議所 会頭、(財)沖縄観光コンベンションビューロー会長などを経て(社)沖縄公共政策研究所を設立。さまざまな活動を通して沖縄の魅力を全国に発信中。好きな食べものはタコライス。

【趣味】マリンレジャー
【血液型】A型
【座右の銘】知行合一
【尊敬する人物】牛尾 治朗
【好きな俳優】藤原 紀香
【好きな食べ物】タコライス、カフェラテ

facebookやTwitter、Instagramもやっておりますので、宜しくお願いします!


[ライター紹介]

幸喜 朝子

またの名をブエコ。沖縄のチキンの丸焼き専門店ブエノチキン浦添2代目にして、広告コピーライター。安里繁信の思考を読み解くべく2008年インタビュー形式のブログ「しげ脳」をスタート。


  渡嘉敷・田中・松田

シンバホールディングス㈱秘書室・広報メンバーによる安里の脳内調査を開始(2021年~新生しげ脳)
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2015年06月09日

安里繁信のしげ脳vol.280「不安との付き合い方~久しぶりに経営談義~」

安里繁信のしげ脳vol.280
「不安との付き合い方~久しぶりに経営談義~」



幸喜)
ご無沙汰しております!
しげ脳を2ヶ月もお休みいただき、ありがとうございました。

安里)
いえいえ!
実は今回、しげ脳をしばらく更新してなかったのは
朝子がご両親と一緒に営まれている
「ブエノチキン浦添」というお店があって、
33年間テイクアウト専門だったところを
二代目の朝子がこの度イートインスペースをオープンさせることになって。
その準備期間中ということでお休みしていました。


*詳しくはこちら、ブエノチキン浦添のブログをご覧ください。→http://bueno.ti-da.net/c317875.html


安里繁信のしげ脳vol.280「不安との付き合い方~久しぶりに経営談義~」
ブエノチキンでの1枚。



幸喜)
なんとか4月29日のヨイニクの日にオープンできました(笑)
それで今日は会長に「不安との付き合い方」をテーマに
お話をうかがいたくて。
今回、二代目として自分で事業を始めてみて、
起業したり新しい挑戦をするには
失敗するかもしれない、という不安と
うまくつき合わなければいけないと感じたんですね。
私は会長から日々お話を聞いてるおかげで
だいぶメンタルが鍛えられているので(笑)
あまり不安を持たずに挑戦できたのですが、
不安が先にきて新しいことに挑戦できない方も多いと思うんです。
なので、会長の若かりし頃も思い出しながら
経営における不安との付き合い方をお話いただけますか。

安里)
うん、僕はね、「参った」って思いたくない人なんですよ。
負けを潔く認めることができないんですね。
最後は絶対勝つと思ってるから
負けても「負けた」って言わないんです。

幸喜)
会長の性格が良く伝わってきます(笑)

安里)
商売やってて、いくつも
崖っぷちを経験してきたけど
もうだめだ~って思ったことは
一回もないんだよ。



幸喜)
それはすごいですね!!!!

安里)
崖っぷちの状況で、他の役員さんや社員さんは
「もうだめです」じらー(沖縄方言)して相談にくるんですけど(笑)

幸喜)
もうお手上げです、という顔で(笑)

安里)
そうそう、万策尽くしましたが無理です、みたいな。
でも僕はまだやれる気がするんだよね。
実際にそこを転機にいろんなことを切り開いてきたし。

幸喜)
へえ~!!

安里)
だけど最終的に学習したのは、
「絶対うまくいく」とは思わないようにしなきゃ、ということ。

幸喜)
それは意外ですね、先ほどの「負けたくない」っていうのとは
対局にあるような気がします。

安里)
負けたくないっていうのと、
絶対うまくいくって思わないようにするのは
僕の中で相対的なものではないんですね。

ギブアップしないという
気持ちの強さを持ちながら
一方で最悪の事態も想定しておくんですよ。



幸喜)
ははぁ~なるほど!

安里)
ホットな想いと冷静な判断、これが同居してる。
例えば新しく事業を始める時に真っ先に考えるのは
「うまくいかなかった場合どうなるか」ということ。

幸喜)
どんなリスクがあるか?

安里)
どこまでの、どんなリスクがあるか。
対外的な信用もあるでしょうし、
その事業と関係ない事業まで問題が及んでしまうとか
何かを差し押さえられるかもしれないとか
そこまでシュミレーションするんです。

幸喜)
これは他の役員の方を交えて経営会議として行うんですか?

安里)
ううん、自分の頭の中で。
誰でも最初は事業計画をつくると思うんですが
うまく行かなかった場合にどこで吸収するか、
どこで返済するのか補うのか、常にそういう目線を持っています。

幸喜)
それで常に対策を考えておくわけですね。
いろんな崖っぷちを経験した上で身に付いた答えですか?

安里)
そうだね~。

幸喜)
じゃあ最近はもう、
それほどの崖っぷちを味わうことはないですか?

安里)
そうですね。もう限界だ~ってことはないかな。
必ずね、こうしたらいいじゃん、っていう案が出てくる。

幸喜)
ほぉー!!
やっぱりこれは考え続けてるから出てくるんでしょうね。
あきらめたら試合終了ですもんね。
では会長はずっと答えを考え続けてるわけですか?

安里)
うん。だからと言って、考えこんじゃって眠れない!
なんてことは一切ないです。

幸喜)
さすが、すごい精神構造ですね(笑)

安里)
ちゃんと神様が見てると思ってるしね。

幸喜)
なるほど、やってることに芯が通ってるというか
真っ当なことをやっているからなんでしょうね。

安里)
うん…根拠のない自信ですね。
自分だったら乗り越えるだろうな、っていう
客観的な視線があって。

幸喜)
うらやましいです…これは誰でも身につけられますか?

安里)
分かんない(笑)

幸喜)
周りで同じようなタフさを持ってる経営者の方はおられますか?

安里)
僕の物差しで他の方を測るのは失礼なのでしたくないんですが、
やっぱり100年200年と続いてる会社って浮き沈みがあるんですよ。

幸喜)
絶対ありますよね。

安里)
うん、浮き沈みとの葛藤なんですよ。
その沈んだところを挽回できる会社と、
そのまま落ちていく会社がある。
いろんな要因があるんでしょうが、
メンタルの強さも必要なんでしょうね。

あとは、うまくいってる時も、
うまくいってない時も、原因があるんですよ。
結果オーライじゃだめで、
なんでこんなにうまくいってるのか
きっちり分析できてるところは強い。


そうじゃなくて、たまたま良かった、っていう判断をしてると
根拠がないからずっと不安なままだと思うんです。

幸喜)
なるほど。

安里)
朝子のお店ブエノチキンみたいにBtoCでお店構えてたら
雨なのか晴れなのかでお客さまの数も変わるだろうし。
それをずっと調べておけば、3年4年経つと統計になりますから。
そうすると根拠を持って予測を立てることができるじゃないですか。
そういうことを大なり小なりやり続けてるところは
きっと大きなブレはないと思う。

幸喜)
根拠があればうまくいかない時も対策が立てられますもんね。
100年200年と続けるには、
そういう理論の上に経営センスも必要でしょうか?

安里)
どうだろうね、僕はセンスより「自分」だと思いますよ。

幸喜)
自分、ですか?

安里)
現状や課題を分析するのも一つですが、
あとはどれだけ自分が
情熱を持って関われるか、じゃないでしょうか。


やっぱり中途半端な気持ちだと中途半端な結果になるし
一生懸命だと達成感も得られるし。
かといって、100回やって100回成功することはあり得ないし。
その中で学習して次に向かわなきゃいけない。
マーケットは生き物ですから、統計で測れない部分もありますからね。
BtoCで勝負するならその辺をすごく大事にするべきだと思いますよ。
なぜブエノチキンが30年以上もの長きに渡り続いてきたのか
その要因もきちんと押さえておかないと、
次やることも上手くいかないと思うんだよ。
さらに従業員を雇うとなると、
家族でやってる時と全然次元が違ってくるんです。

幸喜)
本当ですね、
雇用契約を結んだり就業規則を作ったり
そもそもお店に家族以外の方がいることも含めて、
私にとっても両親にとっても初めてのことだらけで
毎日エキサイティングです。
60代の両親は大変そうで申し訳ないですが
始めてしまったのでつき合ってもらってます(笑)

安里)
とにかく…チャレンジですよ!

そしてこれから考えてほしいのが、
2030年の我が国のこと。


きっと、ものすごい変化があると思うんです。

幸喜)
あと15年後ですね。

安里)
僕らが想定できる域を超えると思うんだよ。
間違いなくマーケットは小さくなるし、
たぶん今日よりいい時代ってないと思うんだよ。
それぐらい厳しい時代が続いていくだろうと思う。
今より豊かになる要素がまずないじゃん。
だからこれからの投資って、
どれぐらいのスパンで回収するのかを考えなきゃいけない。

今日100羽売れてるのが
2030年、50羽売れてるのか?
僕ら経済を成長させる根拠を持ってないから
それぐらい厳しい時代がくると想定しておかないとね、
食というカテゴリーの中でどう生き残っていくか
本気で考えていかなきゃいけない。



幸喜)
そうですね、父母が作り上げてきたお店を
二代目でつぶすわけにはいかないですからね。
イートインスペースを自分で始めてみて、
とにかく自営されてる方って本当にすごいなと思いました。
すごく大変で、すごく面白いと。

安里)
でしょう!
リスクを背負わないと足腰鍛えられないですからね。
これから朝子は子供も産むでしょうから、それもリスクなんですよ。
喜びも大きいし、責任も大きい。
店も同じで、その両方なんだよね。
やっとオープンまでこぎ着けた~っていう喜びと、
借金返済しなきゃ~っていうのとね。
返済が終わる頃には私は何才かな、って考えたりね。
だから喜びにも苦しみにも、両方に愛情を持って進んでください。
オープンした時の想いを書いておくといいよ。
そしたら、ぶれない。

幸喜)
はい!

安里)
なぜイートインを始めたか、っていうのを
常に指針として残しておかないと、
目的が手段になってしまうことがありますから。
今のその情熱を書き綴ってください。

幸喜)
はい!

安里)
で、どうなの?イートインをオープンしてみて。

幸喜)
おかげさまでご近所さまから観光客の方まで
さっそく来ていただいて、告知もしていないのに驚いてます!

安里)
どんな姿勢でお客さまに接してるのかが大事だからね。
がんばって!

幸喜)
浦添で一番儲かる飲食店になります!

安里)
がんばれ(笑)


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