安里繁信のしげ脳vol.325「年男の誓い」

安里繁信

2017年02月07日 15:10

安里繁信のしげ脳vol.325「年男の誓い」





安里)
おかげさまで2017年も無事にスタートしたわけですが

わたくし安里繁信は
今年48歳になる年で、
酉年、年男なんです!


まだまだ47歳だけどね。

幸喜)
まだ47歳(笑)
そこはこだわりたいところですね。

安里)
はい(笑)
十数年前には先輩方がこの48才の年に
トゥシビー(生年祝)を開催するのを見てて
「もうみんな50歳前になるんだなぁ!」って思ってたんですが
僕にも回ってきたんだ、なんら進歩してないのに!って感じ。

幸喜)
どちらかというと会長は年々、心身ともに若くなってますよね。
体は鍛えてますし、周りには以前より若者がいっぱいいて
キャピキャピしてる気がします(笑)






お正月に会いに来てくださった方々と



安里)
正直言うと、30代の頃より
今の方が気持ちは若いかもしれない。

30代はね、背伸びしようとして
大人じみた空間に
自分を持っていく努力をしてたわけです。
逆に45歳の手前ぐらいから、
年下の方と触れ合うよう心がけてて。


この真逆のサイクルが居心地がいいんだよね。

幸喜)
なるほど、会長には年相応っていう言葉がないんですね。

安里)
そうだなぁ(笑)!
20代の頃の師匠、
座喜味 彪好(たけよし)さんに出会ったのは
僕が24歳で彼は70代でしょう。

とにかく70代の先輩に
背伸びどころか
ジャンプして届くように
一生懸命、努力してた。


青年会議所に入ったり、
一回り以上年上の先輩方と行動を共にすることが
自分を高める術であると思っていて。
今は上に向かってジャンプするっていうよりも、
若い子たちからエネルギーもらおう、
何か教わりたいという感覚で生きてますね。

幸喜)
それって、すごく今の時代ならではの現象ですね。
会長の周りにいる若者って、
大学生からギャルから芸人さんから
いろんな方がいますよね。
以前だとそんなに年下の方と関わろうと思っても
会社の部下ぐらいしか接点がないと思うんです。
今はfacebookとかSNSがあるからこその
会長の人脈かなという気がします。

安里)
そうかもしれない。

幸喜)
だからこそ、部下みたいに遠慮がちな付き合いじゃなくて
もっと身近に付き合えてるのかもしれませんね。
結構みなさん、無遠慮に会長に突っ込んでいくじゃないですか(笑)
会社の部下の方は安里会長に会うと緊張されてますからね。

安里)
うん、朝子も前は僕の元で
働いていたから知ってると思いますが、

僕のリーダーシップ論は
「まず孤独であれ」
っていうのが信条だったので
部下を引き連れて飲みに行くとか
そういうことはやらなかった。


そこに一定の距離感と緊張感と、
だけど全体を包む温もりがあればいいと思ってたし
会社を自分の居心地のいい空間にはしない、
っていうのがガバナンス上の
僕のリーダーシップ論だった。
今は一昨年から始めた大学生との勉強会、
最近ではテレビ番組の出演を通して出会う様々な方、


今までは出会うことの
なかった方とのつながり、
触れたことのないネットワーク、
それがすごく新鮮で
僕自身の幅が
広がっているのを感じます。


今まで僕が見てきたのは一部のエリートと呼ばれる方の姿や
成功者、実力者の姿で、そういう方を目指していたけれど、
彼らには全く見えないもう一つの真実の世界、
日常というか・・そこにキラキラ生きてる方々と触れ合って
僕は多くの刺激をもらっていますね。

幸喜)
それぞれのネットワークの中で、見えてる世界がまるで違うんでしょうね。

安里)
そう。悩みも違うし、興味も違う。

幸喜)
それを、つまらないな、とかじゃなく、
会長は刺激をもらうと捉えているのがすごいです。

安里)
刺激と気づきをもらいますね。
僕がこれまで属していた
一部のエリートと言われる層の人たちは
自分たちが正しい、自分たちの価値観が先にある、
と思ってるわけでしょう。
自分たちが社会を担ってますよ、ジラー(*)。
でも芸人さん達やいろんな方からしてみたら、
それは違うよ、俺たちがマジョリティだよ、って思ってるし。


その両方が見えると滑稽なんです。
僕は今まで何を悩んでたんだろうって。
今まで経営者として生きてきたところが
いかに狭い世界だったかを
気づかせてもらってます。


そしてこんな僕でも受け入れてくれる社会があって、ありがたいよね。

(*「ジラー」沖縄方言で「◯◯風」というような意味)

幸喜)
それは大きな気づきですね。
チャップリンの言葉で
「人生は近くから見ると悲劇で遠くから見ると喜劇だ」っていうのがあって。
会長の感じてることと近いですよね。

安里)
その言葉、面白いね!
「多様性」ってよく使われる言葉だけど、
違うからと線を引くんではなくて、
受け入れて初めて多様性を認め合う社会ができると思うんです。
だからそれぞれの社会で気付いたことを
また個々の社会にフィードバックする役割が
担えたらいいんじゃないかなと思って、
今は世代も価値観も、目指すべき道も違うみなさんと、
日常の話をしています。

幸喜)
へぇー!会長が「日常の話」!!
それは私から見ても新鮮です!
今までの会長は常に改革や目標の話をしてるような、
いつでもどこでも眉間にしわを寄せて
小難しい話をしてるイメージでしたが(笑)
最近のfacebookを拝見してると
芸人さんと焼き肉食べていたり(笑)
普通の日常会話をしてる様子に
会長の変化が見えて、興味深いです。

安里)
うん、どうでもいいことで笑ってますよ。
彼らはすごく真面目に
エンターテイメントの未来とか語ってて
それを僕なりの解釈で答えてみたり
お互いに気づくことがあってね。
まさに「社会のチャンプルー(混ぜる)」を仕掛けてるんです。
「この人はこの業界の人だから」
「この人の価値観はこうだから」
ってレッテル貼りして
同じ価値観だけで議論してるから
国も沖縄も社会も歪みが生まれてる気がするんだよ。
これをもっとシャッフルして、ぐじゃぐじゃにして
そこから新しいものが生まれるんじゃないかな。


だから僕は、かき混ぜ役になろうかな。
架け橋じゃなくて「かき混ぜ」。



幸喜)
あ!いいですね!代表かき混ぜ役!
架け橋になるだけじゃあ渡らない人もいますからね。

安里)
グワーッとかき回していつの間にか
隣に違う人がいる、みたいな。
今年はそんな役目でいきます!
そうやって卵を産んで育てて温める側・・・雌鶏だな(笑)!

幸喜)
メスですか(笑)!
私もこの頃は周りは自営業者や飲食業の方ばかりですね。

安里)
それはね、職業病です。
だからもっと違うところに関わっていくといいよ。

幸喜)
はい!

安里)
卵はね、可能性ですよ。
僕はわくわくドキドキする未来を作りたい。
そこを目指していくべきだし
立場論を主張してもしょうがないし
立場論を超えて、この世代の役割を真面目に考えつつ


自分が自分であり続けるために、
自分でなければならない存在理由を確認するために、
残りの人生をどう生きるか。
なるべく眉間にしわを寄せるんじゃなくて、
ニタニタ~しながら考えていきたいです。


酉年だからって羽ばたくんじゃなくてね
たくさん可能性の卵を産んで温められるような、
そんな一年にしたいと思いますので
改めて皆さま、よろしくお願いいたします!

幸喜)
今年の活動も期待しております!





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