安里繁信のしげ脳vol.334「八重山DMOが熱い!」

安里繁信

2017年05月31日 13:00

安里繁信のしげ脳vol.334「八重山DMOが熱い!」



鳩間島音楽祭にて


安里)
今度、石垣島、石垣市、竹富町、与那国町、
3つの自治体で構成している
八重山ビジターズビューロー(*1)っていう組織があるんだけど
国の観光庁が推進している
日本版DMO(*2)の候補法人として
沖縄県で初めて手を挙げたんですよ。

(*1)
八重山ビジターズビューロー webサイト http://yvb.jp/

(*2)
DMOとは、観光物件、自然、食、芸術・芸能、風習、風俗など観光資源に精通し、地域と協同して観光地域作りを行う法人のこと。
日本版DMOは、地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地域づくりの舵取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人です。
詳しくは http://www.mlit.go.jp/kankocho/page04_000053.html



安里)
国からDMO法人の認定を受けた団体は
事務局の運営費やマーケティングオフィサーの
人件費を支援してもらえたり、
他にも様々な支援が受けられる制度なんです。


でも沖縄の場合は一括交付金を各自治体に予算化してて
その中から観光予算を捻出するということを
この5年間回してきてるので
観光予算のない他府県の自治体と違って
「観光予算あるから改めて支援してもらう必要はないよ」
というのが大方の意見だったんです。

でもDMOそもそもの概念が、
官民をあげて地域を作っていこうよというもので、
予算を取るための手法ではないんです。
そこを八重山が名乗りを上げて、
国に登録法人として受理されたというわけです。



幸喜)
なるほど。国が推進する新たな政策なんですね。
会長はどういう関わりをされているんですか?

安里)
沖縄県に広域型の観光商品化に向けた委員会が立ち上がっていて、
僕はその専門委員として関わっています。

幸喜)
では各自治体などにDMOを勧める立場なんですね。

安里)
他にも中部広域とか慶良間諸島広域とか
いくつか提案はあったんですが、
八重山なら市町村を超えた連携が取れるということだったので
各市町村の担当者の方とお会いして
話を進めることができたんですね。


だから今後は「株式会社 八重山」として
どんないい商品を提供して、
どう稼いで税収を上げていけるか。
このサイクルを描く
スタートラインを作ることができたんですよ。
これは全国にも類をみない、
面白い商品が作れるんじゃないでしょうか。



幸喜)
各島々で個性が違いますもんね、面白いです!

安里)
それに、石垣空港という玄関が一つなんですよね。
それが日本の最南西端の地域をカバーしているという点と
国際空港であるという点は大きいですよ。

幸喜)
えっ!石垣空港って、国際空港なんですか!?

安里)
そうですよ!
今や香港からも台湾からも直行便が飛んでるし
クルーズ船の誘致も積極的にしているので
今回の法人登録でさらに
八重山という市場を成長させていこうという
動きをかけていくことになると思いますよ。

幸喜)
沖縄本島に先がけて、いいブランディングができそうですね。
竹富町がすごくいい例かと思うんですが、
他にはないイメージが作れるといいですよね。

安里)

うん。沖縄本島を一つの地域ブランドと位置付けた時、
その競合地になるぐらいの
可能性を持ってると思うんです。
今後は「沖縄の離島」ではなく
「八重山」として売っていけたらいいですよね。


ホテルも建設ラッシュで受け皿も整いつつあるし
730交差点を中心に街がどんどん変わっていってるんだよ。
むっちゃお洒落!

幸喜)
へー!!!
空港に具志堅用高さんの像があることしか知りませんでした(笑)

安里)
港にもありました(笑)
去年も今年も度々訪れてるんですが、
先日行った時には目からウロコで。
「うわぁ~!こんなにお洒落になってるんだ!」って。
路地という路地が原宿的というか・・
もしかすると原宿や渋谷よりお洒落かもしれない。

幸喜)
そのお洒落な街は内地からの移住者が作ってるんですか?

安里)
移住者の方がやってるお店も多いね。

幸喜)
うわぁ、それは悔しい!

安里)
悔しいけど、全体の雰囲気が上がるからいいんですよ。

幸喜)
そうか、ありがたいですね。

安里)
そうだよ。ありがたい。
これも石垣で買ったチョコレートなんだけど、
海外の人気店で、日本の初出店が石垣島。

幸喜)
お洒落なパッケージですねぇ!
グラムで買う流行りのやり方ですね。

安里)
店内もお洒落だしね。


タクシーの運転手さんに聞くと
「年中ゴールデンウィークだ」って言うんです。
そのぐらい年中、市場が繁盛している。


だからすごい可能性があるなぁと。

幸喜)
前にハワイの観光戦略の話をされていましたが、
八重山がそういう地域になり得ますよね。

安里)
うん、だって人口5万人の島に120万人の観光客が来てるんだよ!

幸喜)
そんなにですか!すごいですね!

安里)
すごいんだよ。
その120万人が平均で2泊3日、3日4泊していくから、
それを掛け算すると市場の大きさを感じるよね。
他府県と違って海に隔てられてるから
一度訪れたらバスで日帰りというわけにはいかないんですよね。
つまり島内で過ごす、消費するわけですからね。
だから街は夜9時過ぎても人がいっぱい歩いてるよ。

幸喜)
ふむー!この話を聞いてるだけで行ってみたくなりました。

安里)
行ってみ~!
あそこに立つと「ここで商売したい!」って思うよ。
ブエノチキン石垣支店!

幸喜)
うわー頑張ります!
みんな週末は石垣へ!ですね。

安里)
石垣本島もそうですが、他の小さな島もいいです。
今年は鳩間島に行ってね。
音楽祭に行ってきたんです。

幸喜)
「鳩間島 音楽祭」!言葉の響きだけでも素敵ですねぇ!

安里)
素敵だったよ~!


鳩間島出身の方が仕掛けていて、
手作りで作っているんです。
それで61人しかいない島に
この時期は2000人の方が集まる。



幸喜)
すごい!




安里)
実行委員の方のメッセージも素敵でね。


補助金には頼らず手作りでもいいので
自分たちでやり遂げたい、
派手ではないが実があるものにする、と。


だから島の子供達がステージに立ったりするし
島の芸能も披露するし、面白かった。
それも一つの観光コンテンツになるんだよね。
鳩間島にも行ってみて、
やれることはいっぱいあるなぁと感じました。
今後DMO化していくにあたり、
一つ一つのエンターテイメントを含め
根付いてる文化も含め、
新しい市場、既存の市場とどう向き合っていくか、
どうちゃんと稼いでいけるかという観点で
地域おこしが進むといいなと思います。

幸喜)
来年再来年と、今後の八重山に期待ですね!

安里)
ぜひ遊びに行ってみてください!








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