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安里繁信
安里繁信
グループのシンバネットワークを束ねるシンバホールディングス会長。(社)日本青年会議所 会頭、(財)沖縄観光コンベンションビューロー会長などを経て(社)沖縄公共政策研究所を設立。さまざまな活動を通して沖縄の魅力を全国に発信中。好きな食べものはタコライス。

【趣味】マリンレジャー
【血液型】A型
【座右の銘】知行合一
【尊敬する人物】牛尾 治朗
【好きな俳優】藤原 紀香
【好きな食べ物】タコライス、カフェラテ

facebookやTwitter、Instagramもやっておりますので、宜しくお願いします!


[ライター紹介]

幸喜 朝子

またの名をブエコ。沖縄のチキンの丸焼き専門店ブエノチキン浦添2代目にして、広告コピーライター。安里繁信の思考を読み解くべく2008年インタビュー形式のブログ「しげ脳」をスタート。


  渡嘉敷・田中・松田

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てぃーだブログ › 安里繁信の脳内に切り込む!おしゃべりブログ「しげ脳」 › しげ脳(対談形式) › 安里繁信のしげ脳vol.338「僕らの島をどう作る?平良港国際クルーズシンポジウム」

2017年12月15日

安里繁信のしげ脳vol.338「僕らの島をどう作る?平良港国際クルーズシンポジウム」

安里繁信のしげ脳vol.338「僕らの島をどう作る?平良港国際クルーズシンポジウム」



安里繁信のしげ脳vol.338「僕らの島をどう作る?平良港国際クルーズシンポジウム」


安里)
宮古島で国際クルーズ船のバース(岸壁)を
整備する事業がスタートしたんですが、
その起工式に伴う市民参加型のフォーラムが9月末に行われたので
コーディネーターとして参加してきました。
主催が宮古島市で、共催が内閣府沖縄総合事務局です。
僕はOCVB((財)沖縄観光コンベンションビューロー)の会長時代に
クルーズ船の誘致を進めていたこともあるので
いい機会だと思い参加させていただきました。


安里繁信のしげ脳vol.338「僕らの島をどう作る?平良港国際クルーズシンポジウム」


安里繁信のしげ脳vol.338「僕らの島をどう作る?平良港国際クルーズシンポジウム」


安里繁信のしげ脳vol.338「僕らの島をどう作る?平良港国際クルーズシンポジウム」


幸喜)
宮古島は今すでに海外からのクルーズ船が寄港してますよね。

安里)
うん、でも今は大きな船が港に着岸できないので
沖合に止めてから渡し舟で港に入ってくるんです。
ですから、その整備をしていこうと。
その事業を行政だけで開発するんじゃなくて


世界有数のクルーズ船の会社
「カーニバル社」も担うことになった。
つまり東アジアの拠点として
彼らが投資をするということです。



幸喜)
世界有数の会社が!
それだけ宮古島の立地がいいということですよね。

安里)
うん、彼らが成長戦略を描く上で
沖縄を起点とする東アジア全体の市場開拓の
アクションの一つだと思うんですが、
すごいことですよね。
こういうフォーラムでは
受け入れしていくにあたって
どんな課題があるのか、
観光客に何が提供できるのかという
議論が交わされるわけですが、


クルーズ船に乗ったことある人がいるか聞いてみると
600名ほどが参加している会場で
1人、2人しかいなかったんです。



幸喜)
これは少ないですね!
もちろん私も乗ったことはないです。

安里)
パネラーで参加していた長濱副市長は、
乗ったことがあるけど船内で嫁と2人きりで
会話が続かなかったと言って笑いを取っていましたが(笑)
経済という視点を持って乗船した方がいないんですね。
だから僕の考えとしては、経済界、行政あげて
まずはカリブを始めとするクルーズ船寄港地の
先進地を見に行くべきだとお伝えしました。
クルーズ船が来る前と来た後で島がどう変わったのか、
経済の規模がどう変わったのか、
自分の目で見ることが必要だと思うんです。
バスが何台必要なのかとか何を整備するかとか
そいういうことも大事ですが、それは受け入れる側の声。
つまり、まだプロダクトアウトの世界なんですよね。
それをマーケットインの発想に変えていかないといけない。
どういう島にしていこうか、
これを起爆剤にどんな街づくりをしていこうかと
考えなきゃいけない人たちが
誰もクルーズ船に乗ったことがないわけですから、
議論するよりまず見に行くことだと思うんです。

幸喜)
なるほど、言われてみるとこんなに当たり前なのに
言われないと気づかない、盲点ですね~!

安里)
例えばカリブのある島ではね、
長いバースを1本作ったんですが
そこに船が2隻停められるようにしたんです。
1隻で3000人とか乗ってるわけですから、
1隻しか停められないのと、2隻停められるのでは
呼びこめる客数が全く違ってくる。

幸喜)
へぇー!!!

安里)
そして、船を降りたところにすぐビーチがある。
わざわざ交通機関を使って移動しなくても
すぐ遊べるようになってるんです。
またすぐそこにショッピングエリアがあって、文化体験施設がある。
バースを拠点にどう過ごしてもらうか、緻密に計算されてるわけです。
こちらとしても限られた時間内で
バスに乗って何時間も移動するより
身近で効率よく消費してもらった方がいいわけです。

幸喜)
お客さんとしても移動に時間取られたくないですし、
宮古島としても時間内フルマックスで
消費に当ててもらった方がいいですよね!
なるほど!

安里)
クルーズ船に限らずなんでもそうです。
カジノ作ろうって言っても、自分の目で見て遊んで
そこにいる人の声を聞いてから動ける人って少ないんです。
僕らつい憶測で意見を言ってしまうし、
声の大きな人の意見をなんとなく受け入れてしまったりしますが、


「僕らの島をどうするか」
「どんな街を作るか」
自分たちで考えていかないと、
またどこかの研究所が考えた案の
焼き直しになっちゃう。



幸喜)
誰も責任取らない代わりに、つまらないものになってしまう。
行政の作るものにありがちだなと感じます。
沖縄の成功事例だと北谷町のアメリカンビレッジが思い出されますね。

安里)
でもあれは行政じゃなくて、
奥原さんという地主の方が描いて仕掛けてるんですよね。

幸喜)
そうか、そうですね!
ブエノチキンも出店したらー、
と奥原さんにお声かけ頂いたことがあります!
自分の土地だから自由に街を描けたんですね。

安里)
うん。どんな島を作る、っていう「どんな」を
より具体的に描くためにも
先進地を見に行く必要があると思いますね。

幸喜)
それにしても、会長のその「現場を見なければいけない」
という発想はどこから出てくるんですか?
会社経営においても、ずっとそういう考えでやってきてますよね。

安里)
僕が何も知らないから出てくるんだろうね。

幸喜)
なるほど!

安里)
自分で見る、触れる。
そうじゃないと説得力がないですよね。
「自分が担当してる施設をどうやったら黒字にできるか」
というような相談も多いんですが、
逆に「どんな国のどんな施設を目指していますか」と聞くと
きょとんとしちゃう方が多い。
ウィーンにあるあの音楽ホールみたいに、とか
カリフォルニアのライブハウスが、とか
あるいはブルーノートみたいにジャズの聖地にするんだ、とか
それがイメージできればアイデアも湧いてくるし、
戦略も全然違ってくる。


そういうイメージがないまま、
水道光熱費がいくらで補助金がいくら、
だから運営費がいくら、
という話だけしててもダメなんです。



幸喜)
ロマンが欠けてるんですね!

安里)
そうそう!


「ロマン」と「そろばん」は
絶対セットなんです。


安い施設だから使ってもらえる、
ということだけじゃないんです。
便利でなくても手間暇かけてでも使いたい場所とか
不便だけど行きたいお店ってあるでしょう。
それがロマンですよ。
目先の数字を転がしてしまうと見えなくなってしまうけど、
一番大切な何かが、そこにある気がします。
クルーズ船でどれだけの人数が来て、いくら消費してもらえれば
ペイするという話ももちろん大事ですが、
何を提供したいのか、どんな島を作りたいのか。
それが一番大事だと思います。
まだまだ世界は進化してるし人類は成長してますから、
その中で僕らがどう生きていくか考えるきっかけになって
このフォーラムからはいい学びを頂きました。

幸喜)
宮古島の発展が楽しみですね!
私もカリブの視察について行きたいです!


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