プロフィール
安里繁信
安里繁信
グループのシンバネットワークを束ねるシンバホールディングス会長。(社)日本青年会議所 会頭、(財)沖縄観光コンベンションビューロー会長などを経て(社)沖縄公共政策研究所を設立。さまざまな活動を通して沖縄の魅力を全国に発信中。好きな食べものはタコライス。

【趣味】マリンレジャー
【血液型】A型
【座右の銘】知行合一
【尊敬する人物】牛尾 治朗
【好きな俳優】藤原 紀香
【好きな食べ物】タコライス、カフェラテ

facebookやTwitter、Instagramもやっておりますので、宜しくお願いします!


[ライター紹介]

幸喜 朝子

またの名をブエコ。沖縄のチキンの丸焼き専門店ブエノチキン浦添2代目にして、広告コピーライター。安里繁信の思考を読み解くべく2008年インタビュー形式のブログ「しげ脳」をスタート。


  渡嘉敷・田中・松田

シンバホールディングス㈱秘書室・広報メンバーによる安里の脳内調査を開始(2021年~新生しげ脳)
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Posted by TI-DA at

2016年03月30日

安里繁信のしげ脳vol.307「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。②」

しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!



浅野)
前回に続き、デービッド・アトキンソン氏の講演
「観光戦略をどうえがくか~沖縄の強みと弱み~”」の
お話を伺いたいと思います。
僕が面白いと感じたのは、
観光客を”短期移民”と位置付けていたことです。
移民の話題はタイムリーなものですが、
このことに関してもお話を伺えますか。

安里)
短期移民という言葉も良いけれど僕は
”流動消費人口”
と捉えるのがいいんじゃないか
と考えているよ。
瞬間的にどれだけの人口が日本に存在するかということだね。
経済を支えるのは消費だから、
消費人口が多いということは発展的なことだよね。





浅野)
特に観光で来られる方々は消費欲求が高いですからね。

安里)
そう。でもさ、今の沖縄がターゲットにしている国は
香港、台湾、韓国、中国、などアジアばかりなんだよ。
なぜ?それは近いから。
だけど、そんな理由で観光は伸びません
と、アトキンソン氏は断言していた。
代わりに、ヨーロッパ圏やオーストラリアからの
旅行好きで長期滞在が見込める地域への
働きかけが必要とアドバイスしてくださったよ。

浅野)
オーストラリアですか?これは少し意外です。

安里)
オーストラリアは隣接した国がないから
国外旅行に行かれる方が多いんだよ。

浅野)
なるほど〜!遠くから来られた方が
1泊2日で帰国することは考え難いですよね。

安里)
でしょう、僕がアメリカに1泊で行くって言うと
「はぁ!?」って言われるよな(笑)
遠くまで行くなら1週間、2週間と滞在したくなる。

浅野)
これは合理的な考えなので、
アトキンソン氏に言われなくても
誰かが気づきそうなものですが、
意外と盲点なんでしょうか。

安里)
これはマーケティングの問題もあって、
市場分析調査が不十分だったんだね。
アトキンソン氏が話す内容は
コーネル大学のマーケティングチームなどの蓄積されてきた
世界市場やニーズに対するデータを証拠にされているから、
より旬で具体的な内容なんです。

浅野)
沖縄も一生懸命マーケティングしてるように思えるんですが、
ターゲットがずれていたんですか?

安里)
今までのマーケティングは関係者の声を集めることに
力を注いでいたところが大きいんですよね。
ホテルの従業員の声、旅行社の従業員の声、
そして、観光に来られた方々の声。
でも、本当のマーケティングは
”潜在顧客の声”を集めること。
まだ沖縄に来たことのない方に
いかに沖縄に目を向けていただくか、ということだね。

浅野)
そうか、すでに沖縄に来た人の声を聞いても
そこから膨らまないですよね。
マーケティングと一言で言っても難しいものですね。
ではこれからの沖縄がヨーロッパやオーストラリアから
長期滞在の見込める観光客を誘致するには
我々は何を準備する必要があるのでしょうか?

安里)
”多様性”だね。
沖縄の文化は素晴らしいと僕も思う。
でも、1日3食ゴーヤチャンプルーは食べないよね(笑)
観光で来られる方々のニーズとしては
中国料理やフランス料理が食べたいというものもあるだろうし、
マリンスポーツを楽しみたいというものもある。
僕らはそんな多様なニーズに
可能な限り答えられる準備をしなくちゃいけない。
今までは
僕らの売りたいものを売ろうとしてきたんだ。
もちろん沖縄という故郷に誇りを持つことは大切なことだけど
それが観光ニーズと必ずしもマッチしていないかもしれないよね。
僕らはこれからもっと世界の様子を理解して
ニーズを十分に知るということが大切だと痛感しました。





浅野)
富裕層に対するアプローチももっと必要そうですね。

安里)
そうなんだよね。東京にある
1泊300万円ほどする超高級ホテルが人気なんだけど
沖縄にはそのクラスのホテルがない。

浅野)
え?1泊300万円?!そんな場所で何するんですか(笑)!?
もちろん安里会長も泊まってこられた!?

安里)
まさか!!
1泊3万でも悩ましいよ(笑)!

浅野)
僕らと消費意識が近くてよかったです、
会長に親近感が湧きました(笑)

安里)
今の沖縄のホテルには1泊300万円クラスはなくて、
反対に1泊数千円という非常に安いホテルがたくさんある。
これでは富裕層の方々を満足させるのは難しいよね。

浅野)
観光業は給料も少ないですよね。
僕は以前、有名リゾートホテルで働いていましたが
自分自身の勉強のために他のホテルに宿泊したくても
全然できないぐらい給料が少なかったことをよく覚えています。
宿泊料金が安さ競争になってることが問題だと思うので
高いホテルが出てくると従業員も給料が上がって嬉しいですよね。

安里)
そうなんだよな。
1泊300万円のホテルがもし沖縄でも人気になれば、
観光業の給与もグッと底上げできるかもしれないよな。
それは沖縄県全体にとって嬉しいことだよね。

浅野)
それにしても幅広い内容ですね!
こうして会長からお話を伺ってもかなり興味深いのですが、
実際に会場にいた方はどう感じたんでしょうか。

安里)
アトキンソン氏が言いたいことを
十分に理解してもらえたと感じたよ。
ただ、これから大切なことは、
誰が何をしていくか、ということだよな。
今日この瞬間もさっき話した縦割り行政はあるわけじゃない。
それに対して誰がどうやって
横串を差し込んでいくのか?ということ。

浅野)
それは個人なのか、企業なのか、
内からなのか、外からなのか、どうでしょうか?

安里)
”全部”だろうね。そのためには我々も
より感覚を研ぎ澄まさなければならないし、
より世界の様子を理解していく努力が必要だね。

浅野)
そうですね!
講演を聞き逃した方にも著書「新・観光立国論」を読んでいただきたいですね。

安里)
沖縄は観光立県ですから、観光業界で働いていない方も
ぜひ読んでみてください。



【インタビュー後記】
前回の記事
vol.306「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。①」
の後編 vol.307 はいかがでしたでしょうか?

沖縄が「できること」と
観光客の皆様が「求めること」の距離を縮める事で、
より遠方からも選ばれる沖縄へ。
これは観光業界だけの出来事だけではなく、
個人としても同じかもしれませんね。
もう一度落ち着いて、いま自分の眼の前にある仕事についても
マーケティングを考え直してみたいなと、僕は感じました。


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Posted by 安里繁信 at 10:46Comments(0)しげ脳(対談形式)

2016年03月24日

安里繁信のしげ脳vol.306「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。①」

しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!



浅野)
先日、沖縄の観光業関係者が大注目の講演があったそうですね!

安里)
はい、僕が理事長を務める(一財)沖縄公共政策研究所主催で
「観光戦略をどう描くか~沖縄の強みと弱み~」
を開催したんですが、その講演者というのがね、
デービッド・アトキンソン氏!







イギリス出身で、もともと経済アナリストなんですが
日本の国宝・重要文化財を守る会社(㈱小西美術工藝社)を経営されていて、著書の「新・観光立国論」が昨年大変な話題となった方です。

浅野)
イギリス人なのに日本の国宝を守っている!
面白い経歴ですね〜!
その本を読んで会長は感銘を受けたそうですね。
それで講演にお招きしたと。

安里)
僕は日本が観光という目線で
国外からどの様に見られているかを
みんなと共有したかったんだよね。
なので、そのことに精通した
デービッド・アトキンソン氏を迎えて
講演していただきました。

浅野)
講演の中で最も新鮮に感じられた発言は何でしたか?

安里)
実は、僕はアトキンソン氏の話に新鮮さというよりは、
むしろ初めて心から「そうだよね!」と
納得・共感できる意見に出会えたという感じです。
僕がそんなこと言うと偉そうですが、
それぐらい理に叶った意見を述べられているんです。
僕は今までにたくさんの国際会議に参加してきましたが、
その地域やホテルのあり方と、
今の沖縄は大きく違うんだよ。

特にスイスのジュネーヴの国連周辺に行ったときは
街並み、情報網のあり方、その全てに
”ストーリー”があってすごく感銘を受けました。
アトキンソン氏が言ってるのもこの”ストーリー性”。
僕が外国に行く度に感じていた世界と沖縄のズレを
すごく分かりやすく指摘してくれているんです。

浅野)
それは僕も聞きたかったです!
具体的に興味深い指摘をいくつか教えていただけますか。

安里)
例えば日本の観光政策は、
国内旅行が主流だったんだけど、これに加えて、
アウトバウンド型の
観光に重きを置いてきたんだよ。
しかし、これからの日本は、
観光を成長経済の産業に進化
させようという国の政策もあるから、
これまでの政策のスタイルを変えて、
より国外からのニーズに応える必要がある。
そういった貴重なお話を聞かせていただきました。

浅野)
アウトバウンド型?初めて聞きましたがどの様な意味ですか?

安里)
「観光」の分野でアウトバウンドっていうのは、
日本人が海外旅行に出て行くこと。
インバウンド(=訪日外国人の観光)とは逆の意味だね。

昔、確か1980年代だったか、日米貿易摩擦というのが
物凄く問題になっていて、その解消のために、
日本政府が国民に対して海外旅行を推奨したんだ。
これに応える形で、日本の旅行業界は海外で日本人の消費につながる
観光商品を作ってきた。
例えばハワイには日本人が好む様に
日本人が投資したホテルがいくつもあるんだよ。
そういうことに日本人は長けているんです。

浅野)
でも、これから日本の人口減少は目に見えているので、
日本人が消費するための観光商品を作っても
先細りするばかりではないでしょうか。

安里)
そう。だから、これから日本の観光は
「いかに海外からの旅行者を取り込むか」
という目線が必要なんだよ。
沖縄においても全く同じです。

浅野)
なるほど。確かに明快な道理ですよね。
アトキンソン氏の著書やインタビューを拝見すると
「おもてなしは商品にはならない」という旨の発言が多くありますが
沖縄においても同様ということを話されていましたね。

安里)
そうだね。沖縄にもそういった「人のよさ」を
売りにする様な観光戦略があるよね。
でも、それは武器ではないとズバッと発言してくださったよ。
「おもてなし」が商品にならないという意味は、
別に「おもてなし」そのものを否定しているわけではなくて、
確かに観光客は「すばらしいサービス」や「ちょっとした気遣い」のような、
日本独特の「おもてなし」に感動し、評価はされるけれど、
そもそも観光客はそんな「おもてなし」を受けるために
観光地に足を運ぶわけじゃない、
その土地の「光(=歴史や文化、風物などの美しくはえあるもの)」
を「観る」ことが目的なわけだから、
その魅力にもっと焦点をあてて
訪れる人たちが満足していただくような
「お膳立て」にもっと力を入れるべきだってことを
伝えたかったんです。




浅野)
今まで一押しにしてた部分ですからね、強烈ですね!

安里)
例えば沖縄はかつて琉球王国で、
今も首里城が観光地として開かれている。
でも、首里城に何度も訪れたいかと問われると、どうだろう?

浅野)
チケットを買って中まで見学したことは1度しかないですね。
そういえばこの講演に関する新聞記事の見出しが
「首里城は空っぽだ」と書いてあってドキッとしました。

安里)
「空っぽ」という言葉は決して
首里城を否定しているわけではないんだよ。
アトキンソン氏は、文化財として首里城は素晴らしいけれど
それを十分な産業に出来ていないことを危惧されているんだ。

例えばイギリスのバッキンガム宮殿では
衛兵交代式というセレモニーがあって、
写真やビデオ撮影のためにたくさんの人が訪れるんだよ。
こういったセレモニーは世界中にいくつかある。
特別な日に何かしらの「セレモニー」が見られるというだけでなく、
毎日当たり外れなく、「何か」が見られるということが観光という視点では重要なんだよね。

浅野)
施設がそこにあるだけではもったいないということですね。

安里)
そう。○○年にこの建物が作られましたという様な
解説文があるだけでは、観光で来られる方々は
十分に満足しないんだよ。
だから「空っぽ」というキャッチーな見出しは
「観光の方々が求める情報や魅力が足りない」という意味。
センセーショナルで人目を引くかもしれないけど、
前後の文脈の流れが理解されず、沖縄を代表する
「首里城」に対し、ただ批判しているだけに受け取られる
危険性もあるってことに、今回気付かされたんだ。

というのも、これまで戦争で破壊された首里城の復元のために、
ホントどれだけ多くの人たちが関わって来たか、
今の施設ができるまでどれだけ巨額の予算が投じられてきたか、
こうした県民の遺産への「思い」が「空っぽ」という言葉だけだと
誤解される可能性は否めないよね。

これからの観光という話題に戻すと、
例えばディズニーランドでは
1日の締めくくりにパレードがあるでしょ。
だから大勢の方々が閉園まで園内で過ごすわけだ。
その間に食事をしたり、お土産も買うでしょう。
そして、パレードまで見て大満足だよな。
それと似た状況が衛兵交代式のセレモニーとも言えるよね。
「首里城に来たら、これだけは見なきゃ」という
エンターテイメントを首里城に設けるのも、
沖縄の観光がより盛り上がる1つの手なんだと。
そしてこれが雇用にも繋がり、派生的に経済効果を生むって視点。

浅野)
なるほど!聞けば聞くほど「確かに」と、思える内容ですね。
なぜ今日まで日本の観光のあり方は
国外の目線に対する意識が薄かったのでしょうか?

安里)
いろんな要因があるんでしょうが、
文化財を保護していくことは文部科学省の役割、
観光を推進することは国土交通省の役割、
この役割分担も要因の一つじゃないでしょうか。

浅野)
アトキンソン氏の過去の発言に
「文化財を保護する費用を賄うために
文化財を元に観光収入を確保しなくてはならない」
という旨の内容がありましたが、
まさにこれが沖縄の課題でもあるということですね。

安里)
そう。文化財を保護するのって
お金、つまり税金が必要で大変だよねと言い続けるのか、
文化財を有効に利用しながら地域活性に繋げるのか。
その違いは大きい。あらゆる文化財を
”外貨をもたらす宝物”にするのか
そうじゃないのかの違いは大きいってことだね。
これって、まさに日本の国宝や文化財の保護に
自身の社業として真剣に取り組んでいる、
アトキンソン氏だからこその視点なんじゃないかな。


インタビューの続きは、
次号「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。②」
へ続きます。




【インタビュー後記】

今回のデービッド・アトキンソン氏を招いた
「観光戦略をどう描くか~沖縄の強みと弱み~」にも
安里会長の想いがギュッと詰まっていました。
沖縄の課題と未来を見据える目は、インタビュー中もキラキラと輝いていましたよ。
来週更新予定の
"vol.307「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。②」"
も、是非ご覧ください!

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Posted by 安里繁信 at 15:19Comments(0)しげ脳(対談形式)

2016年03月17日

安里繁信のしげ脳vol.305「考え続ける努力。社会に出る君たちへ。」

しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!







浅野)
今年も卒業シーズンがやってきましたね。
安里会長は毎年、学校法人SOLA沖縄学園の
合同卒業式で祝辞をのべられているとうかがいました。

安里)
そうなんだよ。ありがたいことに
SOLA沖縄学園の仲田理事長から依頼をいただいて
卒業式と入学式で言葉を贈らせていただいています。









浅野)
20歳ごろの若者たちへどのような言葉を伝えられたんですか?

安里)
シンプルに、感謝が大切だということを
伝えさせていただきました。


まずは数年間かけて指導してくださった先生方への感謝。
これから学生達の多くは社会に旅立つ。
きっと先生方が伝えてくださった専門分野の
知識や技術はあなた達の個性になり、武器になる。
そのことへの感謝がまず大切だよ、と。

浅野)
なるほど。

安里)
それから家族への感謝。
お世辞にも専門学校の学費は安いとは言えない。
その費用を捻出するために、身を削るように、
命を削るようにお仕事された方もいらっしゃる。
ご両親はきっと買いたいもの、食べたいものを
我慢されてもこられたことでしょう。
人によっては、教育ローンを組まれた方もいらっしゃるでしょう。
あなた達のご両親は、それでも我が子を
学校に通わせてあげたいと思ってくれたんだよね。
そのことに感謝しよう、と。

浅野)
本当にそうですね。
先生や家族に対する「感謝」、
とってもベーシックなことですが
つい疎かにしてしまいそうなことですよね。


安里)
社会人になった時、
大志を抱くことは大切なこと。
でも、まずは”親孝行”について考えよう。


ご家族の皆様はあなた方が成長するための
環境を立派に与えてくださった。
だから、あなた方はそれぞれが出来るご家族への恩返しを、
社会人になって、まず考えてほしいとお話しさせていただきました。

浅野)
僕も子どもができて、これからの人生設計とか
子どものための教育計画を考えた時に、
大学まで行かせてくれた親ってすごいなと気づきました。

安里)
そうなんだよ。

もう一つお伝えしたのが、
今日この場所が新たな
スタートラインだということだね。


卒業する学生さんが一人一人証書を受け取る姿を見てると
決して全員が立派な晴れ着で、新調した
ぴったりサイズのスーツで参加しているわけじゃないんだよな。
サイズの合わない服装で卒業式に参加している学生もいる。
だからこそ、僕は全員に対して
「ここがスタートなんだよ。」と
強く伝えてあげたいんだよ。

浅野)
その通りですよね。卒業式は次のステップが始まる
新しいスタートラインですよね。
僕が経営する学習塾アサノジュクでも、
つい先日高校入試を終えたばかりです。
3月いっぱいで卒業していく中学3年生の生徒たちに、
僕も僕なりの贈る言葉を伝えたいと思っています。
僕は高校入試で決まる進路は「何を学ぶか」と同じくらい、
「誰と学ぶか」が大切だと思っています。
進学にも就職にも、新しいスタートラインに立つという意味で
重なる部分が大きいと感じますが、いかがでしょうか?

安里)
その通りだよな。誰と学ぶか、それはとても大切なことだよ。
それと合わせてアサノジュクの生徒さんたちには
「中学校の思い出は宝箱にしまっておく」
ことも伝えてあげるといいんじゃないかな?
新しいスタートラインに立つチャンスは、
新しい自分を発見できるチャンスにしたいよな。


そのために、思い出は大切に
宝箱にしまっておくことだね。
いつまでも「中学校が楽しかった」と
言ってるんじゃなくて
新しい環境、新しい仲間に
飛び込んでいってほしい。


浅野)
前の環境がよかったと、つい言いたくなることがりますよね。
でも、それじゃ前に進みづらくなってしまうと、僕も思います。
是非この”しげ脳”を通じて、
春から新生活を迎える皆様へ、アドバイスはありますか?

安里)
いつでも「考え続けること」です。


浅野)
安里会長はあらゆるシチュエーションで
「考え続ける」という言葉を使われますよね。
もう少し具体的にお教えいただけますか?

安里)
学生時代は「○」や「×」で判断されてきたことが多かったと思う。
試験の点数や内申点や、答えが決まっていることが多いですよね。
でも、社会に出ると必ずしもそうじゃない。


その瞬間はBESTと思う考えでも、
時間が経ち環境や前提条件が変わると
BESTではなくなる。
だからこそ、毎日いつでも
BESTを維持するために
考え続けなくちゃいけないんだよ。


もちろん簡単なことじゃないかもしれない。
でも、みんながやらなくちゃいけないことだよね。

浅野)
これは学生と社会人との、もっとも大きな差異の1つですね。

安里)
僕らが考える事業計画も、計画した時と、実行する時で、
BESTの形は違っていることが多いんです。
だから新たな出来事が起こるたびに
毎日新しいBESTを考え続けなくちゃいけないわけだ。
結婚だってそうじゃない?
もちろんその時は、この女性がベストだと思って結婚する。
でも後から、藤原紀香が離婚して
僕にチャンスが回ってきたりすると…(笑)

浅野)
つまり!?

安里)
今の奥さんがベストだと言うことです(笑)!

浅野)
よく分かりました(笑)!!
なるほど、「考え続ける」ということは
「BESTな状態を維持し続ける努力」
と言い換えることができそうですね!

安里)
そう。人生は決断の連続です。
今その瞬間の判断と一生向き合っていかなくちゃいけない。
「○」や「×」という価値観は学生までにして、
社会に出たら「考え続ける」ことで活躍してもらいたいと思います。

浅野)
安里会長の言葉を胸に是非、
社会という面白い環境を楽しんでもらいたいですね。


【インタビュー後記】

卒業のこの季節、塾で日々接している生徒達も
高校入試と共に卒業していきます。
僕なりの贈る言葉を用意していますが、
安里会長の話を伺いながら
塾という環境を用意してくれる
親御さんへの感謝も大事だということを
僕なりの言葉で伝えてみようと思いました。



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Posted by 安里繁信 at 15:51Comments(0)しげ脳(対談形式)

2016年03月09日

安里繁信のしげ脳vol.304「靴磨きの極意」

しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!


浅野)
先日、facebookで安里会長がご家族の皆様の
運動靴を洗っているという記事を拝見して
超多忙な会長がそんなことまでしてるのかと驚いたんですが、
これは繁信お父さんがずっと続けてこられたことなんですか?

安里)
そうだね。子供たちの運動靴と学校に履いていく革靴の
靴磨きを僕の楽しみの一つとして続けているよ。
それで、子どもがそれぞれ小学2年生になったら
自分の靴を自分で洗えるように教えてあげるんです。




浅野)
へぇ、そうやって物を大切にする気持ちを伝えているんですね〜。
僕も娘が3ヶ月で、お風呂は必ず僕がいれるようにしていますが、
それの発展版という感じでしょうか。

安里)
そうそう。家族が寝静まっている間に靴を洗うんだけどさ、
靴を見ると「雨の中で遊んだんだろうなぁ」とか
「運動場をいっぱい走ったんだろうなぁ」とかさ、
そういうことが想像できるんだよ。

浅野)
靴から家族の日々がわかるんですね!なるほど!
ピカピカの靴を見ると、きっと嬉しいでしょうね!

安里)
パパありがとう!って、言ってくれますよ。
それを聞いて僕も嬉しいしさ。
それに靴を洗いながら自分自身を
リセットするきっかけにもなっているみたい。
僕はこの子供らと奥さんとを守んなきゃなと、再確認するんだよね。
でも、2年生になったらだんだん自分で洗うようになるわけじゃない。
そうすると「僕が洗ってあげるのもあと数回だな」
って考えちゃってさ、涙ぐむんです(笑)

浅野)
それにしても、安里繁信は3人いると噂されるほど
日々大変忙しいかと思いますが(笑)
お父さんとして家族の靴まで洗っているというのは本当に驚きました。
よくそこまで気力と体力が使えるなぁ、と。

安里)
そうじゃないんだよ。みんな誰しもが
1日24時間という時間を与えられているわけじゃない。
それより多い人間もいないし、少ない人間もいない。
この時間の使い方にどれだけ”こだわり”を持って過ごすか、
ということだけだと思うんだよね。

浅野)
なるほど。

安里)
我が家ではお弁当を作るのも
学校への準備も奥さんがやってくれるのね。
だから僕の1番の使命は家族を守ることなんだけど、
それだけじゃ味気ないと思っていてさ。
子供の成長を見届けるための”こだわり”として
靴磨きをずっと続けているんだよね。
これからも大事にしていきたいよ。

浅野)
僕も会長に倣って娘の靴を洗うことにします。

安里)
おぉ、いいね!ぜひやってください。
だけどね、子供だけじゃなくて
奥さんのことも大切にしなくちゃいけないよ!
例えば子供を寝かしつけながら
奥さんがいっしょに眠ってしまうこともあるでしょ?
僕ならそんな時こっそり、食器を洗うんだよ。

浅野)
もちろんです!僕もやっています!
ちょっとした気遣いも大切ですよね。

安里)
そう。「小人の靴屋」という童話、知っている?
昔あるところに親切なおじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんとおばあさんはあまりに親切で、
傷んだ靴の人を見るとお金はいらないよと、言いながら
靴を直し続けてあげました。
次第にこの二人は靴を作るための
革も買えない程に貧乏になってしまいました。
それでも手元にあった革でおじいさんが最後の1足を作り始めました。
最後の1足だからと、丁寧に作り続けているうちに、
おじいさんは眠ってしまいました。
しかし、朝起きると、なんと机の上に
丁寧に作られた靴が出来上がっているではありませんか。
実は、それを作ったのは、日頃の行いをこっそり見ていた小人たち。
おじいさんが眠っている間にその靴を仕上げてしまったのです。
その靴はとっても上等で、町中の評判を呼びました。
おじいさんはまたたくさん靴を作ることができるようになり、
仕事を続けながら幸せに暮らすことができました。というお話。
僕はこの話の小人が大好きなんだよ。
だから、奥さんが寝ている間にこっそり食器を洗っても
自分が洗ったよとは決して言わないの(笑)
「誰が洗ったんだろうな?」って知らん顔してさ、
それを楽しんでいます(笑)

浅野)
僕は「洗っておいたよ」って言ってしまうのでまだまだ未熟ですね〜。
知らん顔が出来るような余裕のある夫を目指します!
それにしても安里会長ほどの立場にいらっしゃる方であれば
家では踏ん反り返っていてもおかしくないと思っていましたが
食器洗いから靴磨きまでやってるなんて、驚きです。

安里)
僕が家で踏ん反り返るのは30分だけ、
マッサージチェアに座っている間だけ。
それ以外はずっと動きまわってるよ(笑)

浅野)
次回モップ機能のついたスリッパをプレゼントしますね(笑)

安里)
ありがとう!(笑)
子供の成長を「靴」から感じ取るのもいいものですよ。
浅野も是非浅野家らしい”こだわり”を見つけて
奥さんといっしょに輝己(きき)ちゃんを大切に育ててあげてくださいね。


浅野)
素晴らしいお言葉ありがとうございます!
光栄です!
これからも是非、近くから見守ってください!

安里)
任せてください、靴洗いから指導しますよ!


【インタビュー後記】

「鉄の体を持っている!?」と噂されるほどの安里会長は、
家族の靴磨きまでされていました!
僕も男として家族を守り続けなければならんと、強く感じます。
安里会長の語られる姿から、より強くその覚悟を頂きました。
仕事人としての安里会長だけでなく、
お父さんとして、家長としての、安里会長もとっても魅力的ですね!


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Posted by 安里繁信 at 11:14Comments(0)しげ脳(対談形式)

2016年03月05日

安里繁信のしげ脳vol.303「『098TV』に映る安里会長は自然体バージョン??」

しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!


浅野)
2015年4月から始まった「098TV」、
もうすぐ1周年ですね!!おめでとうございます!!


【098TV FACEBOOKページ】
https://www.facebook.com/098.tv/





安里)
ありがとう!おかげさまで
高い視聴率を維持させていただいて、
2年目もさらにバージョンアップした内容を
放送させていただけることが決まりました!

浅野)
おめでとうございます!
この1年間の「098TV」を通じて思い出深い出来事は何ですか?

安里)
この番組はとっても若いスタッフたちで運営されているのね。
もともとテレビ業界にいる皆さんではなくて、
他分野のクリエイター集団が中心になって作っているんだけど、
そんなチームがここまで番組を作り上げられるということに
とっても感謝しているね。
「一歩踏み出せば出来るじゃん」ということが
番組を通じてみなさんに届けられていると嬉しいなぁ。




浅野)
それだから、番組とはこうでなきゃいけない、
という固定観念のない内容が作れるのかもしれませんね。
2年目には、どんな取材が決まっていますか?

安里)
たくさんあるよ!今はまだ秘密だけどね(笑)
向こうから取材してくださいと声をあげてくださる方も
沢山いらっしゃって、とっても嬉しいね!
これからも僕らがキュレーターとして責任を持って
視聴者の皆様の期待を超える人物やイベントを取材させていただきます。

浅野)
キュレーターというのは
「沢山の情報の中から、選び出す人」ということですね?

安里)
そう。僕らに集まってくる沢山の情報から、
「098TV」を通じて皆様に伝えたい内容を選び出すのが僕らの役目。
他のテレビ番組には出てこない方も大いに抜擢しながら
「098TV」でしか見ることが出来ない内容
を届け続けたい。
他にも番組に対するリクエストとしては
スタジオトークをもっと見たいという声が多いんだよ。
もっともっと僕らも試行錯誤しながらより質の高い、
そして魅力ある内容を伝えられるように努力しなくちゃいけないね。

浅野)
僕の周りにはこの番組を通じて
安里会長のことを知ったよという方も多くて。
きっと沖縄中にそのような方がいらっしゃるでしょうね。

安里)
そうだよね。とってもありがたいことだね。

浅野)
番組をご覧になられた方から
「安里会長って、こんなにカジュアルな人なの?」
という声も、聴いたことがありますよ!
確かに”お堅いイメージ”の安里会長と
番組での安里会長の姿は大きく違いますよね。

安里)
普段からこんな感じなんだけどな(笑)



浅野)
僕も初めてお会いするときは
偉い方というイメージが先行していたので
とっても緊張しましたよ!(笑)

安里)
新聞などのメディアを通じて僕を知っていただいた方には
そう映っているかもしれないね。
でも、「098TV」の取材中はかなり自然体だよ。
折角いただいたテレビ出演の機会ですから、
今までの安里繁信とは違った一面を見ていただきたいという想いがあるんだよね。

浅野)
僕の奥さん(しげ脳編集員:幸喜朝子)からも聞いていますが、
社員の皆様とも、すごくフレンドリーに接しているそうですね!
この「しげ脳」が始まったきっかけも
一緒にお菓子を食べておしゃべりしている最中だったとか(笑)

安里)
そうそう(笑)
懐かしい話だよなー!もう何年前だろう?

浅野)
2008年から始まっていますから、もう8年以上前のお話ですね!
そのエピソードからも、堅いイメージとは違った
自然体の会長が垣間見えました。

安里)
社員の皆様とも、クライアントの皆様とも、みんなと自然体ですね。
「098TV」を通じての僕の姿、新聞を通じての僕の姿、
「しげ脳」を通じての僕の姿、沖縄公共政策研究所の理事長としての活動や
HPの情報を通じての僕の姿、いろいろな面がありますが、
それぞれの場所に皆様が情報を求めて
アクセスしてくれるわけだから、
その想いに応えられるように
僕の言葉や姿を伝えていきたいと考えていてさ。

それが今まで僕のことを育ててくださった方々への
恩返しにもなると思うし、
今一緒に仕事をさせていただいている方や
そのご家族、お子さんといった周囲の方々にも
「あいつは変なやつだ!」とは思われたくないですから(笑)


浅野)
もちろんそうですよね(笑)
それぞれのメディアにはそんな想いが込められていたんですね~!
その中でも「098TV」では”自然体の安里繁信”として
情報を発信されているということですね。

安里)
そういうことだね。
僕や共演するA-wichの視点で
選択した情報を
世の中が求めてくれているのなら、
それはすごく嬉しいことだよね。

だからこそ、沢山の情報を得て、考え抜いて、選び出して、
一人でも多くの皆様に「098TV」をご覧いただくための努力を
これからも続けさせていただきます。




浅野)
「098TV」が何を伝えたいんだろうと考えると
また違った見え方を楽しめそうですね。
過去の放送をもう一度YouTubeでチェックしてみます!
4月からの新しい「098TV」にも期待しています!

【098TV YouTube視聴ページ】
https://www.youtube.com/channel/UCXKUpz1_hl2ITyO_9AkKf2A

安里)
どうぞご期待ください!


【インタビュー後記】

毎週日曜日24:45から沖縄テレビ(OTV)で放映される「098TV」。
社会問題からブエノチキン浦添に関する身近な話題(笑)まで、
幅広い情報から旬な内容が放映されています
「知り合い出てるかも!?」なんて、
ついつい探してしまうのは、僕だけではないですよね!?(笑)
来年度からの始まる新しい内容にも期待大!!!
もっともっと"自然体バージョン"な安里会長の新たな一面が見られるかもしれませんね!


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Posted by 安里繁信 at 15:02Comments(0)しげ脳(対談形式)