2018年06月18日
安里繁信のしげ脳vol.351「育児の期間と人生の春夏秋冬」

5ヶ月の赤ちゃんと一枚!
幸喜)
今日は個人的なことですが聞きたいことがありまして。
安里)
なんでしょう。
幸喜)
最近やっと2人目の子供の保育園が決まって
仕事の時間が取れそうなんですが、
子供が生まれてのこの半年、全く仕事する時間がなくて。
かといって他に任せられる人もいなくて、
仕事が進まない、自分の時間がないことにいらいらしたり焦ったりしてたんですね。
しょうがないと分かってはいるんですが・・・
会長はシングルファザーしてた頃、そういう焦りとかありましたか?
仕事と育児の両立はどうしてたんですか?
育児に時間を取られるので明らかに仕事量が減りますよね、
そのことへの焦りとか苛立ちはなかったのかな、と。
安里)
うーん。この話って、今の時代にふさわしくないかもしれない。
幸喜)
と言うと?
安里)
僕が育児してた時は、2000年から2005年までで、
もう10年以上前なんです。
その頃の社会と今の社会は違うのさ。
待機児童の問題も今みたいに取り上げられてなかったし・・・
僕らが経験してきたシングルファザーとか
シングルマザーの感覚やその時の背景と、
今とでは全然違うんだよね。
だから僕らの経験そのものが
変化の邪魔になってるかもしれない。
「私はあの時一人でがんばったの」
って言う人の声が大きければ大きいほど
今の社会で起こってる問題の解決から
遠のいてしまう気がするのさ。
幸喜)
なるほど。
「あの時、僕も一人で頑張ったからあなたも頑張れ」
で片付けられてしまうと解決になりませんね。
安里)
そうなんだよ。今困ってる人の声を
マジョリティにしていかないと。
かつての僕らの経験で片付けようとすると
今悩んでる人たちとの溝って埋まらないと思うんだよね。
幸喜)
そうですね。
それでも参考に聞きたいんですが、会長は子育て大変でしたか?
安里)
大変って思う余裕もなかったなぁ。
あれもこれも、はできないし、
社外活動も半減させなきゃいけなかったけど、
一にも二にも子供、
寝かしつける、飯食わす、保育園に連れていく、
そして病気と向き合っていく、というのが
僕の中のファーストプライオリティだったから。
幸喜)
それです!私も子育てと仕事の両立のヒントが欲しいと思ってたんですが、
会長が「プライオリティ」とおっしゃったように
優先順位をつけるのがすごく大事だと感じていて。
独り身の時は第一に仕事、第二に付き合い、第三に家事、だったのが
今は1に子供、2に子供、、なので
優先順位をうまくつけて割りきらないと
「仕事が何も手につかない」と感じて苦しいんですよね。
会長もそうやって優先順位を変えたんですね。
安里)
うん、酒を断ったり、自分の生活リズムを思い切り変えて
育児優先にしていきましたね。
それって僕の人生で
今はこれに集中しなさいって
神様から言われてるんだと思って
がむしゃらに向き合っていたんですよね。
だからその頃に出会った嫁さんは
「この人は家庭的な人、子供第一なんだな」
と思って結婚してくれたはずなので、、、
まさかこんなことになるとはって感じでしょうね(笑)
幸喜)
大誤算でしたね(笑)!
安里)
今は忙しくなかなか家にいられない状況ですからね。
でもそうやって家を空けられるのも、
奥さんのおかげです!
幸喜)
本当にそうです!!
世の中の男性、奥さんに家庭を任せて仕事してる男性には
それだけ分かってほしいです!!!
奥さんが家を守ってるから十分に仕事できるんだよ、と!!!!
安里)
そうだそうだ!!!
幸喜)
奥さんとしては、「ありがとう」と言ってくれるだけでも頑張れるんですよね。
しつこいぐらい感謝してほしい。
というのが育児してる母としての私からの世の中のお父さんへのお願いです(笑)
安里)
しかと受け止めました!
早速、奥さんに「ありがとう」ってLINEします(笑)
とにかくさ・・・春夏秋冬ってあるんですよね。
人生もそうだし、経営もそうだし。
何を持って春とするかは置いといて、
少なくとも今、自分が優先すべきものは
何かが分からなかったら悩むと思う。
そこは焦る必要はないと思ってて、
子供がいる中でやれる精一杯で頑張ればいいし、
手離れが良くなってきた時を想定して
今からロードマップを描くといいですよね。
幸喜)
「焦らなくていい」という言葉も励みになります。
私の周りは自分でやりたいことがあるけど今はできない、
もう少しの我慢だ!今は子供が一番だ!って
自分に言い聞かせながらフツフツと力を溜めてる方が多くて。
それでもやっぱり、焦るんですよね。
周りはどんどん成功してるように見えて。
安里)
イヤダイヤダ、何もできない、って不満をためるんじゃなくて、
今を人生のどういう期間にするのかっていうのを冷静にね、
計画を作っていくといいよね。
幸喜)
会長の優先順位がお子さんだった時に、手が回らない仕事はどうしてたんですか。
安里)
人にお願いするしかないですよね。
それまでは1から10まで自分で決済してたものを分担して。
その人たち、役員さんに頼らなければ会社が回らない状況で
僕が無理してやってたら会社はうまくいかなかったと思うし
僕もパンクしてたと思うし・・・。
幸喜)
それが人に仕事を任せるいい機会になったとおっしゃってましたよね。
安里)
うん。
「4番でエースのリーダー」から
「補欠でキャプテン」になったきっかけは
子育て、ですよね。
人に任せるという勇気を子供が与えてくれた。
あれがなければ今の僕はなかったと思います。
だからあの時間は決して無駄ではなかった。
幸喜)
そうですよね!少し気が楽になりました。
安里)
そういうお母さん、お父さんたちのためにも
今、この国が、沖縄が発展していくために
どれだけ子供に投資できるかが勝負です。
待機児童の問題も然り、学校給食の問題も然り、
様々な部分で子供たちへの投資であり
それがひいては未来の発展への
投資であるという前提で
どこまで愛情と思いと予算をつぎ込めるか
考え直さなきゃいけない。
それは家庭を甘やかしてるんじゃなくて、
その子に未来を託してるということ。
それがこの地域やこの国の
伸びしろに繋がってると思うんですよね。
だから家庭って何だろうとか子育てって、とかいう定義も
もう一度問い直さないといけないと思いますね。
幸喜)
最近は「代理お父さん」のサービスが流行ってるそうですしね。
もっといろんな選択肢があるといいかなと思います。
安里)
そうですね、とにかく朝子も
二児の母であり社長でもあるわけですから、
それぞれの経験が相互作用として高めあえるように
どっちも愛情たっぷり注いで頑張って下さい!
幸喜)
はい!大変な時は会長にベビーシッターお願いしたいと思います!




Posted by 安里繁信 at 10:46│Comments(0)
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