2016年05月07日
安里繁信のしげ脳vol.310「僕の息子の、大学進学」
しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!

仕事が都合つけば息子の塾のお迎えもしています!
浅野)
息子さんの信弦くんが大学受験らしいですね!
人の子の成長は早いと言いますが、もうそんな年かと驚きました!
安里)
そうなんですよ~!
浅野)
僕は父親に「大学は人生の夏休みだから行ってこい」と言われて送り出されて
神戸から琉球大学へとやってきたんですが。
安里)
いい父ちゃんだな~!
浅野)
はい、父自身は今もハーレーダビッドソンを乗り回したりして
夏休みみたいに過ごしてるんですけど(笑)
安里会長も数年前に早稲田大学の大学院を卒業されましたよね。
なのでどんな思いで通ってたのか、
また、息子さんに向けてどういうことを感じてるのか。
世の中には大人になってから
大学に行きたいと思う方も多いと思うので、
そういう話を伺いたいなと。
安里会長の勉強論とでもいいましょうか。教えてください。
安里)
正直、僕ね、分かんないんだよね。
浅野)
おっ!?
安里会長にもわからないことがあるんですか!?
安里)
息子ともずっと話してるんだけど、
何がしたいのか、どんな職種がいいのか、
どんな生き方がしたいのか、一緒に悩んでるんです。
選択肢ってのは無数にあって、
その中から本人の趣向でこれかな?あれかな?って
悩みながら何かをつかもうとしてる姿を横で見ててね、
不安と、期待と、やっぱり妥協しなきゃいけない現実があったり。
浅野)
それは将来の仕事を見据えた上での、大学の進路ということですよね。
安里)
うん、社会人になる前のまずは通行手形というか、
自分のやりたい道に進むための大きな選択じゃないですか。
その選択をするという局面で本人はいろんな葛藤をしてると思うんです。
だからかな、先日、彼がスマホを持つのをやめてガラケーに変えたのね。
それまでは中毒みたいに使ってたのに。
浅野)
それはすごい決断ですが、
本人が意図してやめたんですか?
安里)
そう。自分からガラケーにすると言って。
自分を律する一つの手段だったんでしょうね。
それって、どれほど
思い悩んだのかなと思うと
正直、どんな言葉をかけたらいいのか・・
親として迷うことも多いです。
奥さんも毎日、彼が塾に行くから弁当を作ってるんだけど、
お米一粒一粒にまで「頑張って」という思いを込めてるだろうし
それを本人も感じてるでしょうし。
家族全体で受験を頑張るぞ、っていう空気になってきましたよね。
浅野)
親としても緊張するものですよね~。
安里)
そうなんだよ。
ただ、彼は小さい頃に病気したから
僕としては生きててくれるだけでありがたいんだけどね。
そうそう、昨日ね、珍しく彼から
「勉強が効率よくできない、一生懸命やってるけど
結果につながらない」って言ってきて。
だから「つまみ食いしてないか?」という話をしたんです。
浅野)
つまみ食いとは?
安里)
この教科をちょっとかじって、終わってないのに
また別の教科をかじって、みたいなね。
これもこれも、ってやってると中途半端に進んじゃうから
後でまた戻ってやり直さなきゃいけない。
そうじゃなくて、
まずは現状認識して整理して、
今はここを終わらせる、次はこれ、
と計画的にしていく。
これは仕事の進め方も一緒なんです。
その設計が人生だし、それを先生に聞くことも大事だという話を
昨晩したばっかりなんです。
浅野)
さすが会長・・アサノジュクで働きませんか(笑)
僕の塾、アサノジュクでも高校受験の対策をしていますが
まさに現状把握と目標までの計画がすごく大事だと常に言っています。
そうすることで無駄がなくなりますよね。闇雲にやると無駄が多い。
ところで安里会長は早稲田大学の大学院に入学した理由はなんですか?
改めて教えてください。
安里)
うん、僕にはコンプレックスが二つあって、
一つは沖縄コンプレックス、もう一つは学歴コンプレックス。
あ、もう一つ、貧乏コンプレックスもあって。
この3つのコンプレックスが僕の20代の基礎を作ってきたんですが
会社が順調に伸びて人並みの生活ができるようになって
貧乏コンプレックスは克服できた。
浅野)
小学生の頃には近所の親から
「あの家の子と遊ぶな」とか言われたとおっしゃってましたね。
沖縄コンプレックスは具体的にはどういうことですか?
安里)
沖縄コンプレックスっていうのは、
昔は先輩の中に「沖縄だからできないんだ」とか
「沖縄だから諦めないと」というようなことを
言う方が少なからずいたんですね。
沖縄は東京の何十年も遅れてるんだ、とかね。
そんなことを聞かされてると、東京にいる同世代の人に
無条件に負い目とか引け目を感じちゃうんです。
それを超えたい、
日本中、アジア中、どこに住んでても
同世代と対等に渡り合いたいと思って
自己研鑽してきて。
その結果、日本青年会議所の会頭を務めさせていただいて、
それで沖縄コンプレックスは乗り越えた。
浅野)
もう一つ残ってたのが、学歴コンプレックスなんですね。
安里)
そうです。僕の師匠であり
東京のお父さんと呼ばせていただいている
牛尾治朗さんという先輩がいるんですが、
ある時「お前を見てると社会に出て何か成し遂げるのに
学歴は関係ないよな」とおっしゃってくださったんです。
だから僕も「実は僕もそう思うんです、
やったもん勝ちですよね」と
強気なことを言ったらね、
「ちょっと待て、お前が言うな」と(笑)
高卒のお前が言うとひがみにしか聞こえないと言うんですね。
それがグサッときてね。
世の中を動かしてるエリートと言われる人たちが
学歴を一つの物差しにしてるという事実は存在するんだから、
そういう人たちにも一目置かれたい、
そういう人たちまで束ねていきたいと思うなら
最低限、学位ぐらい取った方がいい、
今ならまだ間に合うぞと言っていただいたんですよ。
なるほど、ということでチャレンジしたんです。
浅野)
さすが先輩ですね、グサッときます。
それで大学に行ってみてどうでしたか?
安里)
うんとね、復習的なものが多かった。
つまり今までは実体験に基づいて話していたことに
理論的な裏付けができたんです。
今まで以上に自分の言葉に自信が持てるようになりましたね。
浅野)
怖いものなしじゃないですか!
安里)
鉄人を目指します!!
浅野)
いや~怖いです(笑)!
そこで公共政策を学んだことで、
沖縄公共政策研究所の立ち上げにつながるんですね。
ちなみに、沖縄公共政策研究所はどのような活動をされてるんですか?
(財)沖縄公共政策研究所 http://okinawa-ipp.jp/
安里)
自分たちが深掘りしたい研究をするのと、
行政の調査事業をJVなどを組成して受託して、レポートを作成したり。
浅野)
世のため人のために研究をするのは素晴らしいことですね。
安里)
考え抜くということが人が成長するたったひとつの術だから、
僕らもこの時代に生かされてる者として、
少しでも公共心を持って、自分のできる歩幅の中で
役割を果たしていくことが大事だと思いますね。

琉球新報 掲載
浅野)
それでは現役の学生さんたちにはどういったことを伝えたいですか。
安里)
やるべきことはきっちりやりなさい。
でもそれだけじゃつまらない。
プラスアルファの部分に重きを置いてほしい。
誰からもコントロールされることなく自分の意思で
世界中を飛び回る時間なんて他にないからね。
そこで感じた感性が人生に活かされるので
単に学業だけでなく、様々な学びの時間にしてほしいです。
というわけで、すべての受験生にエールを送りつつ、
受験生を持つ親として子供との時間を大事にするようにしたいです。
浅野塾長、ご指導ください(笑)!
浅野)
あ、ありがとうございます!
【インタビュー後記】
日々、塾長として中学受験、高校受験を控えた生徒たちを
「結果が全て!」なんて言葉で鼓舞している僕ですが、
親として悩む安里会長の話を聞いて
自分も娘が受験という時にどんな言葉をかけられるかな?
とドキドキしてしまいました。
たくさんの生徒さんと向き合う者として、一人の親として、
僕も皆さんにエールを送りたいと思います!!



しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!

仕事が都合つけば息子の塾のお迎えもしています!
浅野)
息子さんの信弦くんが大学受験らしいですね!
人の子の成長は早いと言いますが、もうそんな年かと驚きました!
安里)
そうなんですよ~!
浅野)
僕は父親に「大学は人生の夏休みだから行ってこい」と言われて送り出されて
神戸から琉球大学へとやってきたんですが。
安里)
いい父ちゃんだな~!
浅野)
はい、父自身は今もハーレーダビッドソンを乗り回したりして
夏休みみたいに過ごしてるんですけど(笑)
安里会長も数年前に早稲田大学の大学院を卒業されましたよね。
なのでどんな思いで通ってたのか、
また、息子さんに向けてどういうことを感じてるのか。
世の中には大人になってから
大学に行きたいと思う方も多いと思うので、
そういう話を伺いたいなと。
安里会長の勉強論とでもいいましょうか。教えてください。
安里)
正直、僕ね、分かんないんだよね。
浅野)
おっ!?
安里会長にもわからないことがあるんですか!?
安里)
息子ともずっと話してるんだけど、
何がしたいのか、どんな職種がいいのか、
どんな生き方がしたいのか、一緒に悩んでるんです。
選択肢ってのは無数にあって、
その中から本人の趣向でこれかな?あれかな?って
悩みながら何かをつかもうとしてる姿を横で見ててね、
不安と、期待と、やっぱり妥協しなきゃいけない現実があったり。
浅野)
それは将来の仕事を見据えた上での、大学の進路ということですよね。
安里)
うん、社会人になる前のまずは通行手形というか、
自分のやりたい道に進むための大きな選択じゃないですか。
その選択をするという局面で本人はいろんな葛藤をしてると思うんです。
だからかな、先日、彼がスマホを持つのをやめてガラケーに変えたのね。
それまでは中毒みたいに使ってたのに。
浅野)
それはすごい決断ですが、
本人が意図してやめたんですか?
安里)
そう。自分からガラケーにすると言って。
自分を律する一つの手段だったんでしょうね。
それって、どれほど
思い悩んだのかなと思うと
正直、どんな言葉をかけたらいいのか・・
親として迷うことも多いです。
奥さんも毎日、彼が塾に行くから弁当を作ってるんだけど、
お米一粒一粒にまで「頑張って」という思いを込めてるだろうし
それを本人も感じてるでしょうし。
家族全体で受験を頑張るぞ、っていう空気になってきましたよね。
浅野)
親としても緊張するものですよね~。
安里)
そうなんだよ。
ただ、彼は小さい頃に病気したから
僕としては生きててくれるだけでありがたいんだけどね。
そうそう、昨日ね、珍しく彼から
「勉強が効率よくできない、一生懸命やってるけど
結果につながらない」って言ってきて。
だから「つまみ食いしてないか?」という話をしたんです。
浅野)
つまみ食いとは?
安里)
この教科をちょっとかじって、終わってないのに
また別の教科をかじって、みたいなね。
これもこれも、ってやってると中途半端に進んじゃうから
後でまた戻ってやり直さなきゃいけない。
そうじゃなくて、
まずは現状認識して整理して、
今はここを終わらせる、次はこれ、
と計画的にしていく。
これは仕事の進め方も一緒なんです。
その設計が人生だし、それを先生に聞くことも大事だという話を
昨晩したばっかりなんです。
浅野)
さすが会長・・アサノジュクで働きませんか(笑)
僕の塾、アサノジュクでも高校受験の対策をしていますが
まさに現状把握と目標までの計画がすごく大事だと常に言っています。
そうすることで無駄がなくなりますよね。闇雲にやると無駄が多い。
ところで安里会長は早稲田大学の大学院に入学した理由はなんですか?
改めて教えてください。
安里)
うん、僕にはコンプレックスが二つあって、
一つは沖縄コンプレックス、もう一つは学歴コンプレックス。
あ、もう一つ、貧乏コンプレックスもあって。
この3つのコンプレックスが僕の20代の基礎を作ってきたんですが
会社が順調に伸びて人並みの生活ができるようになって
貧乏コンプレックスは克服できた。
浅野)
小学生の頃には近所の親から
「あの家の子と遊ぶな」とか言われたとおっしゃってましたね。
沖縄コンプレックスは具体的にはどういうことですか?
安里)
沖縄コンプレックスっていうのは、
昔は先輩の中に「沖縄だからできないんだ」とか
「沖縄だから諦めないと」というようなことを
言う方が少なからずいたんですね。
沖縄は東京の何十年も遅れてるんだ、とかね。
そんなことを聞かされてると、東京にいる同世代の人に
無条件に負い目とか引け目を感じちゃうんです。
それを超えたい、
日本中、アジア中、どこに住んでても
同世代と対等に渡り合いたいと思って
自己研鑽してきて。
その結果、日本青年会議所の会頭を務めさせていただいて、
それで沖縄コンプレックスは乗り越えた。
浅野)
もう一つ残ってたのが、学歴コンプレックスなんですね。
安里)
そうです。僕の師匠であり
東京のお父さんと呼ばせていただいている
牛尾治朗さんという先輩がいるんですが、
ある時「お前を見てると社会に出て何か成し遂げるのに
学歴は関係ないよな」とおっしゃってくださったんです。
だから僕も「実は僕もそう思うんです、
やったもん勝ちですよね」と
強気なことを言ったらね、
「ちょっと待て、お前が言うな」と(笑)
高卒のお前が言うとひがみにしか聞こえないと言うんですね。
それがグサッときてね。
世の中を動かしてるエリートと言われる人たちが
学歴を一つの物差しにしてるという事実は存在するんだから、
そういう人たちにも一目置かれたい、
そういう人たちまで束ねていきたいと思うなら
最低限、学位ぐらい取った方がいい、
今ならまだ間に合うぞと言っていただいたんですよ。
なるほど、ということでチャレンジしたんです。
浅野)
さすが先輩ですね、グサッときます。
それで大学に行ってみてどうでしたか?
安里)
うんとね、復習的なものが多かった。
つまり今までは実体験に基づいて話していたことに
理論的な裏付けができたんです。
今まで以上に自分の言葉に自信が持てるようになりましたね。
浅野)
怖いものなしじゃないですか!
安里)
鉄人を目指します!!
浅野)
いや~怖いです(笑)!
そこで公共政策を学んだことで、
沖縄公共政策研究所の立ち上げにつながるんですね。
ちなみに、沖縄公共政策研究所はどのような活動をされてるんですか?
(財)沖縄公共政策研究所 http://okinawa-ipp.jp/
安里)
自分たちが深掘りしたい研究をするのと、
行政の調査事業をJVなどを組成して受託して、レポートを作成したり。
浅野)
世のため人のために研究をするのは素晴らしいことですね。
安里)
考え抜くということが人が成長するたったひとつの術だから、
僕らもこの時代に生かされてる者として、
少しでも公共心を持って、自分のできる歩幅の中で
役割を果たしていくことが大事だと思いますね。

琉球新報 掲載
浅野)
それでは現役の学生さんたちにはどういったことを伝えたいですか。
安里)
やるべきことはきっちりやりなさい。
でもそれだけじゃつまらない。
プラスアルファの部分に重きを置いてほしい。
誰からもコントロールされることなく自分の意思で
世界中を飛び回る時間なんて他にないからね。
そこで感じた感性が人生に活かされるので
単に学業だけでなく、様々な学びの時間にしてほしいです。
というわけで、すべての受験生にエールを送りつつ、
受験生を持つ親として子供との時間を大事にするようにしたいです。
浅野塾長、ご指導ください(笑)!
浅野)
あ、ありがとうございます!
【インタビュー後記】
日々、塾長として中学受験、高校受験を控えた生徒たちを
「結果が全て!」なんて言葉で鼓舞している僕ですが、
親として悩む安里会長の話を聞いて
自分も娘が受験という時にどんな言葉をかけられるかな?
とドキドキしてしまいました。
たくさんの生徒さんと向き合う者として、一人の親として、
僕も皆さんにエールを送りたいと思います!!




2016年04月21日
安里繁信のしげ脳vol.309「贈り物の極意」
安里繁信のしげ脳vol.309「贈り物の極意」
しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!

娘さんからのプレゼントがやっぱり一番!?
淺野)
今日は僕の実家の神戸のお土産をお持ちしたのですが、
奥さんから「安里会長はお土産や贈り物にも一過言ある」と聞きました。
なので安里流、贈り物の極意があれば教えていただきたいなと。
僕は僕が食べたいお菓子を持ってきましたが(笑)
安里)
そうですか(笑)
淺野)
僕の奥さんが前に取材した内容によると、
取引先の方のご家族の誕生日を調べて贈り物をされたこともあるとか。
本当ですか?
安里)
うん、それで喜んでくださると思ってやったこともありますよ!
僕が贈り物という考え方に
一番衝撃を受けたのがね、
琉球放送の小禄邦男さんなんです。
僕の奥さんが結婚前に小禄さんの秘書をしていて、
その時に聞いた話を「なるほど!」と感銘して
それから参考にさせて頂いています。
浅野)
へぇ~!興味深いです!
安里)
小禄さんは琉球放送の代表取締役最高顧問で
パワフルな大先輩なんですが、
秘書室や役員室の方に一万円を渡して
お土産を買ってくるよう頼むとするじゃないですか。
その時におっしゃるのが、ありきたりのものを買ってくるんじゃなくて
同じ一万円でどれだけ喜んでもらえるかをとことん考えなさいと。
例えば限定で1つだけ作ってもらうとか、誰も知らない究極の物、とか。
浅野)
これは難しいですね~!!
安里)
うん。単にお土産を上げるというだけなら何でもいいんですが
この人が何が好きで、
この人が喜ぶものは何かと本気で考えたら
1万円が10万円、20万円の価値になる、と。
それを聞かされた時に「確かに!」と思ったんです。
浅野)
これ、仕事と一緒ですね!
安里)
うん、一緒ですよ!
接待にしても、みんなが行くような
高級なご飯屋さんはつまらないかもしれない。
それよりも小さくても誰も知らないような
お店に案内できると記憶に残るんですよ。
だから小禄さんと何度か食事をご一緒させて頂いたんですが
「那覇にこんなお店があるの!?」
っていうような所に連れて行っていただいて。
やっぱりそのことは忘れないよね。
そうやって一つ一つに生きたお金を使って
価値を最大化していきなさいという教えに感銘を受けて、
我が社も見よう見まねですが参考にさせて頂いてます。
浅野)
大事ですね~。
それなら今、
藤原紀香さんの結婚祝い、
会長なら何を贈りますか。
安里)
大ファンの藤原紀香さんの結婚で僕は傷ついていますから・・
逆に僕が贈り物を頂きたい。
浅野)
オロナインでも差し上げます(笑)
安里)
絆創膏も一緒にお願いします(笑)
そういえば最近、僕の友人の誕生パーティーがあって
何をあげようか悩んだんですが、僕と同じ年の女性の方なので
ホテルのエステ券を差し上げたんです。
もういいものを知ってる年齢ですしね、
上質なものを差し上げたいじゃないですか。
そしたらね、その時にいた吉本の芸人の宮川たま子はね、
水中メガネをあげていました(笑)
浅野)
えっ・・なぜですか?
安里)
わからんけど、
水中メガネかけて写真撮りたかったとか言ってました(笑)
あれをお洒落なバーでの誕生会に持ち込めるっていうのは
さすが芸人さんは役割を分かってますよね~!
浅野)
そうですね、キャラクターも大事ですね!
安里)
そうそう、自分が届けて価値があるものを贈るのが大事だね。
浅野)
あと、最近、知人のお子さんが春休みに買い物とか
子守を手伝ってくれたのでお習字セットをプレゼントしたんですが
本人もお母さんもすごく喜んでくれて、
使ってるところを写真撮って見せてくれたんですね。
それも僕としては嬉しくて、受け取る方の受け取り方も大事だなと感じました。
安里)
そうだね、受け取る方も、
どんな思いを込めてくれてるのかなって考えると
きっと自分があげる立場になった時に
相手を思いやって贈ることができるよね。
人間社会の中において、贈り物を届けることは
いろんな場面で出てくるから大切にしたいですね。
浅野)
僕も苦手なんですが、考え抜きます!
【インタビュー後記】
日々、たくさんの贈り物を贈ったり贈られたりするであろう安里会長。
それなのに、ここまで思いを持ってらっしゃることに驚きました。
僕も見習って、奥さんと娘に素敵なものでも贈ろうと思います!



しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!

娘さんからのプレゼントがやっぱり一番!?
淺野)
今日は僕の実家の神戸のお土産をお持ちしたのですが、
奥さんから「安里会長はお土産や贈り物にも一過言ある」と聞きました。
なので安里流、贈り物の極意があれば教えていただきたいなと。
僕は僕が食べたいお菓子を持ってきましたが(笑)
安里)
そうですか(笑)
淺野)
僕の奥さんが前に取材した内容によると、
取引先の方のご家族の誕生日を調べて贈り物をされたこともあるとか。
本当ですか?
安里)
うん、それで喜んでくださると思ってやったこともありますよ!
僕が贈り物という考え方に
一番衝撃を受けたのがね、
琉球放送の小禄邦男さんなんです。
僕の奥さんが結婚前に小禄さんの秘書をしていて、
その時に聞いた話を「なるほど!」と感銘して
それから参考にさせて頂いています。
浅野)
へぇ~!興味深いです!
安里)
小禄さんは琉球放送の代表取締役最高顧問で
パワフルな大先輩なんですが、
秘書室や役員室の方に一万円を渡して
お土産を買ってくるよう頼むとするじゃないですか。
その時におっしゃるのが、ありきたりのものを買ってくるんじゃなくて
同じ一万円でどれだけ喜んでもらえるかをとことん考えなさいと。
例えば限定で1つだけ作ってもらうとか、誰も知らない究極の物、とか。
浅野)
これは難しいですね~!!
安里)
うん。単にお土産を上げるというだけなら何でもいいんですが
この人が何が好きで、
この人が喜ぶものは何かと本気で考えたら
1万円が10万円、20万円の価値になる、と。
それを聞かされた時に「確かに!」と思ったんです。
浅野)
これ、仕事と一緒ですね!
安里)
うん、一緒ですよ!
接待にしても、みんなが行くような
高級なご飯屋さんはつまらないかもしれない。
それよりも小さくても誰も知らないような
お店に案内できると記憶に残るんですよ。
だから小禄さんと何度か食事をご一緒させて頂いたんですが
「那覇にこんなお店があるの!?」
っていうような所に連れて行っていただいて。
やっぱりそのことは忘れないよね。
そうやって一つ一つに生きたお金を使って
価値を最大化していきなさいという教えに感銘を受けて、
我が社も見よう見まねですが参考にさせて頂いてます。
浅野)
大事ですね~。
それなら今、
藤原紀香さんの結婚祝い、
会長なら何を贈りますか。
安里)
大ファンの藤原紀香さんの結婚で僕は傷ついていますから・・
逆に僕が贈り物を頂きたい。
浅野)
オロナインでも差し上げます(笑)
安里)
絆創膏も一緒にお願いします(笑)
そういえば最近、僕の友人の誕生パーティーがあって
何をあげようか悩んだんですが、僕と同じ年の女性の方なので
ホテルのエステ券を差し上げたんです。
もういいものを知ってる年齢ですしね、
上質なものを差し上げたいじゃないですか。
そしたらね、その時にいた吉本の芸人の宮川たま子はね、
水中メガネをあげていました(笑)
浅野)
えっ・・なぜですか?
安里)
わからんけど、
水中メガネかけて写真撮りたかったとか言ってました(笑)
あれをお洒落なバーでの誕生会に持ち込めるっていうのは
さすが芸人さんは役割を分かってますよね~!
浅野)
そうですね、キャラクターも大事ですね!
安里)
そうそう、自分が届けて価値があるものを贈るのが大事だね。
浅野)
あと、最近、知人のお子さんが春休みに買い物とか
子守を手伝ってくれたのでお習字セットをプレゼントしたんですが
本人もお母さんもすごく喜んでくれて、
使ってるところを写真撮って見せてくれたんですね。
それも僕としては嬉しくて、受け取る方の受け取り方も大事だなと感じました。
安里)
そうだね、受け取る方も、
どんな思いを込めてくれてるのかなって考えると
きっと自分があげる立場になった時に
相手を思いやって贈ることができるよね。
人間社会の中において、贈り物を届けることは
いろんな場面で出てくるから大切にしたいですね。
浅野)
僕も苦手なんですが、考え抜きます!
【インタビュー後記】
日々、たくさんの贈り物を贈ったり贈られたりするであろう安里会長。
それなのに、ここまで思いを持ってらっしゃることに驚きました。
僕も見習って、奥さんと娘に素敵なものでも贈ろうと思います!




2016年04月15日
安里繁信のしげ脳vol.308「第8回沖縄国際映画祭、さらに内容盛りだくさん!」
しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!

覇空港二階のウェルカムホールにも大きなポスターが掲げられています!
浅野)
今年も沖縄国際映画祭が始まりますね!
「もっともっと おーきな祭へ」という風にポスターに書いてありますが、
どの辺が大きくなってるんですか?
===========================
第8回 沖縄国際映画祭 http://oimf.jp/
2016.4.21(木)-24(日)
【島ぜんぶでおーきな祭】について:
○スケジュール: http://oimf.jp/schedule/
○セレモニー: http://oimf.jp/program/
○ニュース: http://oimf.jp/news/detail/19/
===========================
安里)
まず変わったのがね、
これまでは3月末に開催してたのが4月になったこと。
もともと3月に開催していた理由があって、
それは沖縄の観光が落ち込む時期だから、だったんです。
浅野)
確か秋も観光客が減るとおっしゃってましたね。
それでシニア世代に向けた観光コンテンツを企画してると。
安里)
そう、10月の後半から11月は観光客が少ない時期ですが
沖縄の海の透明度はすごく高い。
だから冬のダイビングを売り込んでいこうという
座間味島ダイバーズエッグプロジェクトを紹介しましたね。
参考)しげ脳vol.301「座間味島、冬のダイビングの魅力」記事
http://shigenou.ti-da.net/e8418079.html
3月も観光客が減る時期なんです。
それが沖縄国際映画祭を3月に開催していた理由の一つだった。
でも最近の傾向としては、3月は学生さんの卒業旅行が増えてきて
ホテルが取れない状況になってるんです。
ならば次のボトム期の底上げを目指そうということで
別の時期を検討し始めたんです。
併せて最近は沖縄国際映画祭に対する
メディアの注目度も上がってきて、発信力が付いてきてるんですね。
そんな中で3月の開催だと、まだ沖縄は北風が吹いて
天候も荒れたり肌寒かったりするでしょう。
そんな雰囲気が映像で発信されるより、
もっと沖縄のいい面を見せたいよね、と。
でも夏場はもう観光需要はいっぱいですから、
調べてみるとゴールデンウィーク前の1週間が落ち込むことが分かったんです。
それが4月後半の開催になった一つの理由ですね。

定例会では熱い議論が交わされます
浅野)
そんな風にイベントは設定されるんですね~。
僕は参加する側なので単純に楽しんでるだけでしたが
主催側の視点で考えると面白いです!
今年の見所も教えてください。
安里)
今年もすごいですよ!盛りだくさん!
これまでは宜野湾市のコンベンションセンターを主会場としていて
毎年スイスから持ってくる大きな野外スクリーンも
トロピカルビーチに設置してたんですが、
それが今回は「なは会場」として那覇市の波の上うみそら公園になります。
宜野湾市の沖縄コンベンションセンターエリアはこれだけの大きな祭典、
今や沖縄を代表するイベントの主会場の役割をずっと担ってきて
それがだいぶ定着してきましたから、主会場としての役割は終えて
イベントを通しての街づくりや人づくりといった
さらに進んだ次のフェーズへと舵を切ったんですね。

もちろん宜野湾市でもイベントがあります!
浅野)
なるほど、こんな大きなイベントを開催していたというのは
すごい経験値になりますもんね。
その会場を他の地域ではなく那覇にしたのは、どんな理由ですか?
安里)
離島の方にも来やすい場所だということだね。
「島ぜんぶで おーきな祭」というフレーズを掲げてるからには
本島以外に住んでる方にとっても参加しやすいようにすべきだろうと。
今回、特に伝えていきたいのは「島ぜんぶで」と掲げてるように
各市町村に応援団が広がっているということと、
地元から声をあげていろんな企画をしやすくなっているということです。
波の上うみそら公園をはじめとして北中城のライカムや
豊見城市の瀬長島ウミカジテラスでもイベントがあって
内容盛りだくさんですよ~!
さらに進化した映画祭をお届けできるんじゃないかな。
浅野)
かなり会場が増えましたね!
===========================
第8回 沖縄国際映画祭 http://oimf.jp/
2016.4.21(木)-24(日)
【島ぜんぶでおーきな祭】について:
○スケジュール: http://oimf.jp/schedule/
○セレモニー: http://oimf.jp/program/
○ニュース: http://oimf.jp/news/detail/19/
===========================
安里)
あと一つ理由として、タレントさんの動線があります。
浅野)
動線?
安里)
そう。タレントさんの中には日帰りで帰られる方も多いから
宜野湾市まで行くと移動に往復で2時間は取らないといけない。
それよりも、観客の皆さんと触れ合う時間を多く取れた方がいいですよね。
浅野)
なるほど、参加する側に嬉しい会場変更なんですね。
そして実は僕、恥ずかしながら・・・一度も行ったことがないんです。
安里)
これはまずいな(笑)
浅野のように人を指導する立場にある者は
トレンドに触れて子供達に伝える側に回らないと。
好き嫌いは別として、
現場を見ることで感性が磨かれますから。
だって、僕らみたいなおっさんがやってるんだよ!?
若いんだから、ぜひ遊びに来てください。
浅野)
僕からは会長がおっさんだなんて同意できませんが(笑)
つい後回しにしてしまって。
座間味島でダイビングしてきたという話を伺った時も感じましたが、
もっといろんな経験をしないといけませんね。
安里)
そうだよ、そうじゃないと浅野自身の引き出しが増えていかないよ。
浅野)
今年は絶対参加します!
ちなみに初心者はどう楽しんだらいいか、
副実行委員長としてのオススメはありますか?
安里)
いわゆるフィルムだけの映画祭だけじゃなくて「祭典」だから、
映画ももちろんありますし、スポーツイベントもあるし、
いろんなコンテンツをつまみ食いしてほしいですね。
浅野)
ミーハーなんでいろんな芸人さんがいるのも楽しみです。
安里)
それも見所ですね!
ぜひ皆さん、遊びに来てください!
【インタビュー後記】
10年近く宜野湾市に住んでいながら
沖縄国際映画祭に一度も参加していない僕ですが
全県をあげて盛り上がるお祭りに参加しないなんてもったいないですね!
今年は奥さんと子供と一緒に行ってみようとワクワクしています。



しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!

覇空港二階のウェルカムホールにも大きなポスターが掲げられています!
浅野)
今年も沖縄国際映画祭が始まりますね!
「もっともっと おーきな祭へ」という風にポスターに書いてありますが、
どの辺が大きくなってるんですか?
===========================
第8回 沖縄国際映画祭 http://oimf.jp/
2016.4.21(木)-24(日)
【島ぜんぶでおーきな祭】について:
○スケジュール: http://oimf.jp/schedule/
○セレモニー: http://oimf.jp/program/
○ニュース: http://oimf.jp/news/detail/19/
===========================
安里)
まず変わったのがね、
これまでは3月末に開催してたのが4月になったこと。
もともと3月に開催していた理由があって、
それは沖縄の観光が落ち込む時期だから、だったんです。
浅野)
確か秋も観光客が減るとおっしゃってましたね。
それでシニア世代に向けた観光コンテンツを企画してると。
安里)
そう、10月の後半から11月は観光客が少ない時期ですが
沖縄の海の透明度はすごく高い。
だから冬のダイビングを売り込んでいこうという
座間味島ダイバーズエッグプロジェクトを紹介しましたね。
参考)しげ脳vol.301「座間味島、冬のダイビングの魅力」記事
http://shigenou.ti-da.net/e8418079.html
3月も観光客が減る時期なんです。
それが沖縄国際映画祭を3月に開催していた理由の一つだった。
でも最近の傾向としては、3月は学生さんの卒業旅行が増えてきて
ホテルが取れない状況になってるんです。
ならば次のボトム期の底上げを目指そうということで
別の時期を検討し始めたんです。
併せて最近は沖縄国際映画祭に対する
メディアの注目度も上がってきて、発信力が付いてきてるんですね。
そんな中で3月の開催だと、まだ沖縄は北風が吹いて
天候も荒れたり肌寒かったりするでしょう。
そんな雰囲気が映像で発信されるより、
もっと沖縄のいい面を見せたいよね、と。
でも夏場はもう観光需要はいっぱいですから、
調べてみるとゴールデンウィーク前の1週間が落ち込むことが分かったんです。
それが4月後半の開催になった一つの理由ですね。

定例会では熱い議論が交わされます
浅野)
そんな風にイベントは設定されるんですね~。
僕は参加する側なので単純に楽しんでるだけでしたが
主催側の視点で考えると面白いです!
今年の見所も教えてください。
安里)
今年もすごいですよ!盛りだくさん!
これまでは宜野湾市のコンベンションセンターを主会場としていて
毎年スイスから持ってくる大きな野外スクリーンも
トロピカルビーチに設置してたんですが、
それが今回は「なは会場」として那覇市の波の上うみそら公園になります。
宜野湾市の沖縄コンベンションセンターエリアはこれだけの大きな祭典、
今や沖縄を代表するイベントの主会場の役割をずっと担ってきて
それがだいぶ定着してきましたから、主会場としての役割は終えて
イベントを通しての街づくりや人づくりといった
さらに進んだ次のフェーズへと舵を切ったんですね。

もちろん宜野湾市でもイベントがあります!
浅野)
なるほど、こんな大きなイベントを開催していたというのは
すごい経験値になりますもんね。
その会場を他の地域ではなく那覇にしたのは、どんな理由ですか?
安里)
離島の方にも来やすい場所だということだね。
「島ぜんぶで おーきな祭」というフレーズを掲げてるからには
本島以外に住んでる方にとっても参加しやすいようにすべきだろうと。
今回、特に伝えていきたいのは「島ぜんぶで」と掲げてるように
各市町村に応援団が広がっているということと、
地元から声をあげていろんな企画をしやすくなっているということです。
波の上うみそら公園をはじめとして北中城のライカムや
豊見城市の瀬長島ウミカジテラスでもイベントがあって
内容盛りだくさんですよ~!
さらに進化した映画祭をお届けできるんじゃないかな。
浅野)
かなり会場が増えましたね!
===========================
第8回 沖縄国際映画祭 http://oimf.jp/
2016.4.21(木)-24(日)
【島ぜんぶでおーきな祭】について:
○スケジュール: http://oimf.jp/schedule/
○セレモニー: http://oimf.jp/program/
○ニュース: http://oimf.jp/news/detail/19/
===========================
安里)
あと一つ理由として、タレントさんの動線があります。
浅野)
動線?
安里)
そう。タレントさんの中には日帰りで帰られる方も多いから
宜野湾市まで行くと移動に往復で2時間は取らないといけない。
それよりも、観客の皆さんと触れ合う時間を多く取れた方がいいですよね。
浅野)
なるほど、参加する側に嬉しい会場変更なんですね。
そして実は僕、恥ずかしながら・・・一度も行ったことがないんです。
安里)
これはまずいな(笑)
浅野のように人を指導する立場にある者は
トレンドに触れて子供達に伝える側に回らないと。
好き嫌いは別として、
現場を見ることで感性が磨かれますから。
だって、僕らみたいなおっさんがやってるんだよ!?
若いんだから、ぜひ遊びに来てください。
浅野)
僕からは会長がおっさんだなんて同意できませんが(笑)
つい後回しにしてしまって。
座間味島でダイビングしてきたという話を伺った時も感じましたが、
もっといろんな経験をしないといけませんね。
安里)
そうだよ、そうじゃないと浅野自身の引き出しが増えていかないよ。
浅野)
今年は絶対参加します!
ちなみに初心者はどう楽しんだらいいか、
副実行委員長としてのオススメはありますか?
安里)
いわゆるフィルムだけの映画祭だけじゃなくて「祭典」だから、
映画ももちろんありますし、スポーツイベントもあるし、
いろんなコンテンツをつまみ食いしてほしいですね。
浅野)
ミーハーなんでいろんな芸人さんがいるのも楽しみです。
安里)
それも見所ですね!
ぜひ皆さん、遊びに来てください!
【インタビュー後記】
10年近く宜野湾市に住んでいながら
沖縄国際映画祭に一度も参加していない僕ですが
全県をあげて盛り上がるお祭りに参加しないなんてもったいないですね!
今年は奥さんと子供と一緒に行ってみようとワクワクしています。




Posted by 安里繁信 at
19:25
│Comments(0)
2016年03月30日
安里繁信のしげ脳vol.307「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。②」
しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!
浅野)
前回に続き、デービッド・アトキンソン氏の講演
「観光戦略をどうえがくか~沖縄の強みと弱み~”」の
お話を伺いたいと思います。
僕が面白いと感じたのは、
観光客を”短期移民”と位置付けていたことです。
移民の話題はタイムリーなものですが、
このことに関してもお話を伺えますか。
安里)
短期移民という言葉も良いけれど僕は
”流動消費人口”
と捉えるのがいいんじゃないかと考えているよ。
瞬間的にどれだけの人口が日本に存在するかということだね。
経済を支えるのは消費だから、
消費人口が多いということは発展的なことだよね。

浅野)
特に観光で来られる方々は消費欲求が高いですからね。
安里)
そう。でもさ、今の沖縄がターゲットにしている国は
香港、台湾、韓国、中国、などアジアばかりなんだよ。
なぜ?それは近いから。
だけど、そんな理由で観光は伸びません
と、アトキンソン氏は断言していた。
代わりに、ヨーロッパ圏やオーストラリアからの
旅行好きで長期滞在が見込める地域への
働きかけが必要とアドバイスしてくださったよ。
浅野)
オーストラリアですか?これは少し意外です。
安里)
オーストラリアは隣接した国がないから
国外旅行に行かれる方が多いんだよ。
浅野)
なるほど〜!遠くから来られた方が
1泊2日で帰国することは考え難いですよね。
安里)
でしょう、僕がアメリカに1泊で行くって言うと
「はぁ!?」って言われるよな(笑)
遠くまで行くなら1週間、2週間と滞在したくなる。
浅野)
これは合理的な考えなので、
アトキンソン氏に言われなくても
誰かが気づきそうなものですが、
意外と盲点なんでしょうか。
安里)
これはマーケティングの問題もあって、
市場分析調査が不十分だったんだね。
アトキンソン氏が話す内容は
コーネル大学のマーケティングチームなどの蓄積されてきた
世界市場やニーズに対するデータを証拠にされているから、
より旬で具体的な内容なんです。
浅野)
沖縄も一生懸命マーケティングしてるように思えるんですが、
ターゲットがずれていたんですか?
安里)
今までのマーケティングは関係者の声を集めることに
力を注いでいたところが大きいんですよね。
ホテルの従業員の声、旅行社の従業員の声、
そして、観光に来られた方々の声。
でも、本当のマーケティングは
”潜在顧客の声”を集めること。
まだ沖縄に来たことのない方に
いかに沖縄に目を向けていただくか、ということだね。
浅野)
そうか、すでに沖縄に来た人の声を聞いても
そこから膨らまないですよね。
マーケティングと一言で言っても難しいものですね。
ではこれからの沖縄がヨーロッパやオーストラリアから
長期滞在の見込める観光客を誘致するには
我々は何を準備する必要があるのでしょうか?
安里)
”多様性”だね。
沖縄の文化は素晴らしいと僕も思う。
でも、1日3食ゴーヤチャンプルーは食べないよね(笑)
観光で来られる方々のニーズとしては
中国料理やフランス料理が食べたいというものもあるだろうし、
マリンスポーツを楽しみたいというものもある。
僕らはそんな多様なニーズに
可能な限り答えられる準備をしなくちゃいけない。
今までは
僕らの売りたいものを売ろうとしてきたんだ。
もちろん沖縄という故郷に誇りを持つことは大切なことだけど
それが観光ニーズと必ずしもマッチしていないかもしれないよね。
僕らはこれからもっと世界の様子を理解して
ニーズを十分に知るということが大切だと痛感しました。

浅野)
富裕層に対するアプローチももっと必要そうですね。
安里)
そうなんだよね。東京にある
1泊300万円ほどする超高級ホテルが人気なんだけど
沖縄にはそのクラスのホテルがない。
浅野)
え?1泊300万円?!そんな場所で何するんですか(笑)!?
もちろん安里会長も泊まってこられた!?
安里)
まさか!!
1泊3万でも悩ましいよ(笑)!
浅野)
僕らと消費意識が近くてよかったです、
会長に親近感が湧きました(笑)
安里)
今の沖縄のホテルには1泊300万円クラスはなくて、
反対に1泊数千円という非常に安いホテルがたくさんある。
これでは富裕層の方々を満足させるのは難しいよね。
浅野)
観光業は給料も少ないですよね。
僕は以前、有名リゾートホテルで働いていましたが
自分自身の勉強のために他のホテルに宿泊したくても
全然できないぐらい給料が少なかったことをよく覚えています。
宿泊料金が安さ競争になってることが問題だと思うので
高いホテルが出てくると従業員も給料が上がって嬉しいですよね。
安里)
そうなんだよな。
1泊300万円のホテルがもし沖縄でも人気になれば、
観光業の給与もグッと底上げできるかもしれないよな。
それは沖縄県全体にとって嬉しいことだよね。
浅野)
それにしても幅広い内容ですね!
こうして会長からお話を伺ってもかなり興味深いのですが、
実際に会場にいた方はどう感じたんでしょうか。
安里)
アトキンソン氏が言いたいことを
十分に理解してもらえたと感じたよ。
ただ、これから大切なことは、
誰が何をしていくか、ということだよな。
今日この瞬間もさっき話した縦割り行政はあるわけじゃない。
それに対して誰がどうやって
横串を差し込んでいくのか?ということ。
浅野)
それは個人なのか、企業なのか、
内からなのか、外からなのか、どうでしょうか?
安里)
”全部”だろうね。そのためには我々も
より感覚を研ぎ澄まさなければならないし、
より世界の様子を理解していく努力が必要だね。
浅野)
そうですね!
講演を聞き逃した方にも著書「新・観光立国論」を読んでいただきたいですね。
安里)
沖縄は観光立県ですから、観光業界で働いていない方も
ぜひ読んでみてください。
【インタビュー後記】
前回の記事
vol.306「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。①」
の後編 vol.307 はいかがでしたでしょうか?
沖縄が「できること」と
観光客の皆様が「求めること」の距離を縮める事で、
より遠方からも選ばれる沖縄へ。
これは観光業界だけの出来事だけではなく、
個人としても同じかもしれませんね。
もう一度落ち着いて、いま自分の眼の前にある仕事についても
マーケティングを考え直してみたいなと、僕は感じました。



しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!
浅野)
前回に続き、デービッド・アトキンソン氏の講演
「観光戦略をどうえがくか~沖縄の強みと弱み~”」の
お話を伺いたいと思います。
僕が面白いと感じたのは、
観光客を”短期移民”と位置付けていたことです。
移民の話題はタイムリーなものですが、
このことに関してもお話を伺えますか。
安里)
短期移民という言葉も良いけれど僕は
”流動消費人口”
と捉えるのがいいんじゃないかと考えているよ。
瞬間的にどれだけの人口が日本に存在するかということだね。
経済を支えるのは消費だから、
消費人口が多いということは発展的なことだよね。

浅野)
特に観光で来られる方々は消費欲求が高いですからね。
安里)
そう。でもさ、今の沖縄がターゲットにしている国は
香港、台湾、韓国、中国、などアジアばかりなんだよ。
なぜ?それは近いから。
だけど、そんな理由で観光は伸びません
と、アトキンソン氏は断言していた。
代わりに、ヨーロッパ圏やオーストラリアからの
旅行好きで長期滞在が見込める地域への
働きかけが必要とアドバイスしてくださったよ。
浅野)
オーストラリアですか?これは少し意外です。
安里)
オーストラリアは隣接した国がないから
国外旅行に行かれる方が多いんだよ。
浅野)
なるほど〜!遠くから来られた方が
1泊2日で帰国することは考え難いですよね。
安里)
でしょう、僕がアメリカに1泊で行くって言うと
「はぁ!?」って言われるよな(笑)
遠くまで行くなら1週間、2週間と滞在したくなる。
浅野)
これは合理的な考えなので、
アトキンソン氏に言われなくても
誰かが気づきそうなものですが、
意外と盲点なんでしょうか。
安里)
これはマーケティングの問題もあって、
市場分析調査が不十分だったんだね。
アトキンソン氏が話す内容は
コーネル大学のマーケティングチームなどの蓄積されてきた
世界市場やニーズに対するデータを証拠にされているから、
より旬で具体的な内容なんです。
浅野)
沖縄も一生懸命マーケティングしてるように思えるんですが、
ターゲットがずれていたんですか?
安里)
今までのマーケティングは関係者の声を集めることに
力を注いでいたところが大きいんですよね。
ホテルの従業員の声、旅行社の従業員の声、
そして、観光に来られた方々の声。
でも、本当のマーケティングは
”潜在顧客の声”を集めること。
まだ沖縄に来たことのない方に
いかに沖縄に目を向けていただくか、ということだね。
浅野)
そうか、すでに沖縄に来た人の声を聞いても
そこから膨らまないですよね。
マーケティングと一言で言っても難しいものですね。
ではこれからの沖縄がヨーロッパやオーストラリアから
長期滞在の見込める観光客を誘致するには
我々は何を準備する必要があるのでしょうか?
安里)
”多様性”だね。
沖縄の文化は素晴らしいと僕も思う。
でも、1日3食ゴーヤチャンプルーは食べないよね(笑)
観光で来られる方々のニーズとしては
中国料理やフランス料理が食べたいというものもあるだろうし、
マリンスポーツを楽しみたいというものもある。
僕らはそんな多様なニーズに
可能な限り答えられる準備をしなくちゃいけない。
今までは
僕らの売りたいものを売ろうとしてきたんだ。
もちろん沖縄という故郷に誇りを持つことは大切なことだけど
それが観光ニーズと必ずしもマッチしていないかもしれないよね。
僕らはこれからもっと世界の様子を理解して
ニーズを十分に知るということが大切だと痛感しました。

浅野)
富裕層に対するアプローチももっと必要そうですね。
安里)
そうなんだよね。東京にある
1泊300万円ほどする超高級ホテルが人気なんだけど
沖縄にはそのクラスのホテルがない。
浅野)
え?1泊300万円?!そんな場所で何するんですか(笑)!?
もちろん安里会長も泊まってこられた!?
安里)
まさか!!
1泊3万でも悩ましいよ(笑)!
浅野)
僕らと消費意識が近くてよかったです、
会長に親近感が湧きました(笑)
安里)
今の沖縄のホテルには1泊300万円クラスはなくて、
反対に1泊数千円という非常に安いホテルがたくさんある。
これでは富裕層の方々を満足させるのは難しいよね。
浅野)
観光業は給料も少ないですよね。
僕は以前、有名リゾートホテルで働いていましたが
自分自身の勉強のために他のホテルに宿泊したくても
全然できないぐらい給料が少なかったことをよく覚えています。
宿泊料金が安さ競争になってることが問題だと思うので
高いホテルが出てくると従業員も給料が上がって嬉しいですよね。
安里)
そうなんだよな。
1泊300万円のホテルがもし沖縄でも人気になれば、
観光業の給与もグッと底上げできるかもしれないよな。
それは沖縄県全体にとって嬉しいことだよね。
浅野)
それにしても幅広い内容ですね!
こうして会長からお話を伺ってもかなり興味深いのですが、
実際に会場にいた方はどう感じたんでしょうか。
安里)
アトキンソン氏が言いたいことを
十分に理解してもらえたと感じたよ。
ただ、これから大切なことは、
誰が何をしていくか、ということだよな。
今日この瞬間もさっき話した縦割り行政はあるわけじゃない。
それに対して誰がどうやって
横串を差し込んでいくのか?ということ。
浅野)
それは個人なのか、企業なのか、
内からなのか、外からなのか、どうでしょうか?
安里)
”全部”だろうね。そのためには我々も
より感覚を研ぎ澄まさなければならないし、
より世界の様子を理解していく努力が必要だね。
浅野)
そうですね!
講演を聞き逃した方にも著書「新・観光立国論」を読んでいただきたいですね。
安里)
沖縄は観光立県ですから、観光業界で働いていない方も
ぜひ読んでみてください。
【インタビュー後記】
前回の記事
vol.306「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。①」
の後編 vol.307 はいかがでしたでしょうか?
沖縄が「できること」と
観光客の皆様が「求めること」の距離を縮める事で、
より遠方からも選ばれる沖縄へ。
これは観光業界だけの出来事だけではなく、
個人としても同じかもしれませんね。
もう一度落ち着いて、いま自分の眼の前にある仕事についても
マーケティングを考え直してみたいなと、僕は感じました。




2016年03月24日
安里繁信のしげ脳vol.306「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。①」
しげ脳vol.287よりインタビュー編集担当の幸喜朝子の出産の為、
しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!
浅野)
先日、沖縄の観光業関係者が大注目の講演があったそうですね!
安里)
はい、僕が理事長を務める(一財)沖縄公共政策研究所主催で
「観光戦略をどう描くか~沖縄の強みと弱み~」
を開催したんですが、その講演者というのがね、
デービッド・アトキンソン氏!

イギリス出身で、もともと経済アナリストなんですが
日本の国宝・重要文化財を守る会社(㈱小西美術工藝社)を経営されていて、著書の「新・観光立国論」が昨年大変な話題となった方です。
浅野)
イギリス人なのに日本の国宝を守っている!
面白い経歴ですね〜!
その本を読んで会長は感銘を受けたそうですね。
それで講演にお招きしたと。
安里)
僕は日本が観光という目線で
国外からどの様に見られているかを
みんなと共有したかったんだよね。
なので、そのことに精通した
デービッド・アトキンソン氏を迎えて
講演していただきました。
浅野)
講演の中で最も新鮮に感じられた発言は何でしたか?
安里)
実は、僕はアトキンソン氏の話に新鮮さというよりは、
むしろ初めて心から「そうだよね!」と
納得・共感できる意見に出会えたという感じです。
僕がそんなこと言うと偉そうですが、
それぐらい理に叶った意見を述べられているんです。
僕は今までにたくさんの国際会議に参加してきましたが、
その地域やホテルのあり方と、
今の沖縄は大きく違うんだよ。
特にスイスのジュネーヴの国連周辺に行ったときは
街並み、情報網のあり方、その全てに
”ストーリー”があってすごく感銘を受けました。
アトキンソン氏が言ってるのもこの”ストーリー性”。
僕が外国に行く度に感じていた世界と沖縄のズレを
すごく分かりやすく指摘してくれているんです。
浅野)
それは僕も聞きたかったです!
具体的に興味深い指摘をいくつか教えていただけますか。
安里)
例えば日本の観光政策は、
国内旅行が主流だったんだけど、これに加えて、
アウトバウンド型の
観光に重きを置いてきたんだよ。
しかし、これからの日本は、
観光を成長経済の産業に進化
させようという国の政策もあるから、
これまでの政策のスタイルを変えて、
より国外からのニーズに応える必要がある。
そういった貴重なお話を聞かせていただきました。
浅野)
アウトバウンド型?初めて聞きましたがどの様な意味ですか?
安里)
「観光」の分野でアウトバウンドっていうのは、
日本人が海外旅行に出て行くこと。
インバウンド(=訪日外国人の観光)とは逆の意味だね。
昔、確か1980年代だったか、日米貿易摩擦というのが
物凄く問題になっていて、その解消のために、
日本政府が国民に対して海外旅行を推奨したんだ。
これに応える形で、日本の旅行業界は海外で日本人の消費につながる
観光商品を作ってきた。
例えばハワイには日本人が好む様に
日本人が投資したホテルがいくつもあるんだよ。
そういうことに日本人は長けているんです。
浅野)
でも、これから日本の人口減少は目に見えているので、
日本人が消費するための観光商品を作っても
先細りするばかりではないでしょうか。
安里)
そう。だから、これから日本の観光は
「いかに海外からの旅行者を取り込むか」
という目線が必要なんだよ。
沖縄においても全く同じです。
浅野)
なるほど。確かに明快な道理ですよね。
アトキンソン氏の著書やインタビューを拝見すると
「おもてなしは商品にはならない」という旨の発言が多くありますが
沖縄においても同様ということを話されていましたね。
安里)
そうだね。沖縄にもそういった「人のよさ」を
売りにする様な観光戦略があるよね。
でも、それは武器ではないとズバッと発言してくださったよ。
「おもてなし」が商品にならないという意味は、
別に「おもてなし」そのものを否定しているわけではなくて、
確かに観光客は「すばらしいサービス」や「ちょっとした気遣い」のような、
日本独特の「おもてなし」に感動し、評価はされるけれど、
そもそも観光客はそんな「おもてなし」を受けるために
観光地に足を運ぶわけじゃない、
その土地の「光(=歴史や文化、風物などの美しくはえあるもの)」
を「観る」ことが目的なわけだから、
その魅力にもっと焦点をあてて
訪れる人たちが満足していただくような
「お膳立て」にもっと力を入れるべきだってことを
伝えたかったんです。

浅野)
今まで一押しにしてた部分ですからね、強烈ですね!
安里)
例えば沖縄はかつて琉球王国で、
今も首里城が観光地として開かれている。
でも、首里城に何度も訪れたいかと問われると、どうだろう?
浅野)
チケットを買って中まで見学したことは1度しかないですね。
そういえばこの講演に関する新聞記事の見出しが
「首里城は空っぽだ」と書いてあってドキッとしました。
安里)
「空っぽ」という言葉は決して
首里城を否定しているわけではないんだよ。
アトキンソン氏は、文化財として首里城は素晴らしいけれど
それを十分な産業に出来ていないことを危惧されているんだ。
例えばイギリスのバッキンガム宮殿では
衛兵交代式というセレモニーがあって、
写真やビデオ撮影のためにたくさんの人が訪れるんだよ。
こういったセレモニーは世界中にいくつかある。
特別な日に何かしらの「セレモニー」が見られるというだけでなく、
毎日当たり外れなく、「何か」が見られるということが観光という視点では重要なんだよね。
浅野)
施設がそこにあるだけではもったいないということですね。
安里)
そう。○○年にこの建物が作られましたという様な
解説文があるだけでは、観光で来られる方々は
十分に満足しないんだよ。
だから「空っぽ」というキャッチーな見出しは
「観光の方々が求める情報や魅力が足りない」という意味。
センセーショナルで人目を引くかもしれないけど、
前後の文脈の流れが理解されず、沖縄を代表する
「首里城」に対し、ただ批判しているだけに受け取られる
危険性もあるってことに、今回気付かされたんだ。
というのも、これまで戦争で破壊された首里城の復元のために、
ホントどれだけ多くの人たちが関わって来たか、
今の施設ができるまでどれだけ巨額の予算が投じられてきたか、
こうした県民の遺産への「思い」が「空っぽ」という言葉だけだと
誤解される可能性は否めないよね。
これからの観光という話題に戻すと、
例えばディズニーランドでは
1日の締めくくりにパレードがあるでしょ。
だから大勢の方々が閉園まで園内で過ごすわけだ。
その間に食事をしたり、お土産も買うでしょう。
そして、パレードまで見て大満足だよな。
それと似た状況が衛兵交代式のセレモニーとも言えるよね。
「首里城に来たら、これだけは見なきゃ」という
エンターテイメントを首里城に設けるのも、
沖縄の観光がより盛り上がる1つの手なんだと。
そしてこれが雇用にも繋がり、派生的に経済効果を生むって視点。
浅野)
なるほど!聞けば聞くほど「確かに」と、思える内容ですね。
なぜ今日まで日本の観光のあり方は
国外の目線に対する意識が薄かったのでしょうか?
安里)
いろんな要因があるんでしょうが、
文化財を保護していくことは文部科学省の役割、
観光を推進することは国土交通省の役割、
この役割分担も要因の一つじゃないでしょうか。
浅野)
アトキンソン氏の過去の発言に
「文化財を保護する費用を賄うために
文化財を元に観光収入を確保しなくてはならない」
という旨の内容がありましたが、
まさにこれが沖縄の課題でもあるということですね。
安里)
そう。文化財を保護するのって
お金、つまり税金が必要で大変だよねと言い続けるのか、
文化財を有効に利用しながら地域活性に繋げるのか。
その違いは大きい。あらゆる文化財を
”外貨をもたらす宝物”にするのか
そうじゃないのかの違いは大きいってことだね。
これって、まさに日本の国宝や文化財の保護に
自身の社業として真剣に取り組んでいる、
アトキンソン氏だからこその視点なんじゃないかな。
インタビューの続きは、
次号「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。②」
へ続きます。
【インタビュー後記】
今回のデービッド・アトキンソン氏を招いた
「観光戦略をどう描くか~沖縄の強みと弱み~」にも
安里会長の想いがギュッと詰まっていました。
沖縄の課題と未来を見据える目は、インタビュー中もキラキラと輝いていましたよ。
来週更新予定の
"vol.307「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。②」"
も、是非ご覧ください!



しばらくの間、夫・浅野太輝が代打取材中!
「いっしょに考える塾 アサノジュク」を運営する28才、
駆け出し経営者としての目線で安里会長の脳内に迫ります!
浅野)
先日、沖縄の観光業関係者が大注目の講演があったそうですね!
安里)
はい、僕が理事長を務める(一財)沖縄公共政策研究所主催で
「観光戦略をどう描くか~沖縄の強みと弱み~」
を開催したんですが、その講演者というのがね、
デービッド・アトキンソン氏!

イギリス出身で、もともと経済アナリストなんですが
日本の国宝・重要文化財を守る会社(㈱小西美術工藝社)を経営されていて、著書の「新・観光立国論」が昨年大変な話題となった方です。
浅野)
イギリス人なのに日本の国宝を守っている!
面白い経歴ですね〜!
その本を読んで会長は感銘を受けたそうですね。
それで講演にお招きしたと。
安里)
僕は日本が観光という目線で
国外からどの様に見られているかを
みんなと共有したかったんだよね。
なので、そのことに精通した
デービッド・アトキンソン氏を迎えて
講演していただきました。
浅野)
講演の中で最も新鮮に感じられた発言は何でしたか?
安里)
実は、僕はアトキンソン氏の話に新鮮さというよりは、
むしろ初めて心から「そうだよね!」と
納得・共感できる意見に出会えたという感じです。
僕がそんなこと言うと偉そうですが、
それぐらい理に叶った意見を述べられているんです。
僕は今までにたくさんの国際会議に参加してきましたが、
その地域やホテルのあり方と、
今の沖縄は大きく違うんだよ。
特にスイスのジュネーヴの国連周辺に行ったときは
街並み、情報網のあり方、その全てに
”ストーリー”があってすごく感銘を受けました。
アトキンソン氏が言ってるのもこの”ストーリー性”。
僕が外国に行く度に感じていた世界と沖縄のズレを
すごく分かりやすく指摘してくれているんです。
浅野)
それは僕も聞きたかったです!
具体的に興味深い指摘をいくつか教えていただけますか。
安里)
例えば日本の観光政策は、
国内旅行が主流だったんだけど、これに加えて、
アウトバウンド型の
観光に重きを置いてきたんだよ。
しかし、これからの日本は、
観光を成長経済の産業に進化
させようという国の政策もあるから、
これまでの政策のスタイルを変えて、
より国外からのニーズに応える必要がある。
そういった貴重なお話を聞かせていただきました。
浅野)
アウトバウンド型?初めて聞きましたがどの様な意味ですか?
安里)
「観光」の分野でアウトバウンドっていうのは、
日本人が海外旅行に出て行くこと。
インバウンド(=訪日外国人の観光)とは逆の意味だね。
昔、確か1980年代だったか、日米貿易摩擦というのが
物凄く問題になっていて、その解消のために、
日本政府が国民に対して海外旅行を推奨したんだ。
これに応える形で、日本の旅行業界は海外で日本人の消費につながる
観光商品を作ってきた。
例えばハワイには日本人が好む様に
日本人が投資したホテルがいくつもあるんだよ。
そういうことに日本人は長けているんです。
浅野)
でも、これから日本の人口減少は目に見えているので、
日本人が消費するための観光商品を作っても
先細りするばかりではないでしょうか。
安里)
そう。だから、これから日本の観光は
「いかに海外からの旅行者を取り込むか」
という目線が必要なんだよ。
沖縄においても全く同じです。
浅野)
なるほど。確かに明快な道理ですよね。
アトキンソン氏の著書やインタビューを拝見すると
「おもてなしは商品にはならない」という旨の発言が多くありますが
沖縄においても同様ということを話されていましたね。
安里)
そうだね。沖縄にもそういった「人のよさ」を
売りにする様な観光戦略があるよね。
でも、それは武器ではないとズバッと発言してくださったよ。
「おもてなし」が商品にならないという意味は、
別に「おもてなし」そのものを否定しているわけではなくて、
確かに観光客は「すばらしいサービス」や「ちょっとした気遣い」のような、
日本独特の「おもてなし」に感動し、評価はされるけれど、
そもそも観光客はそんな「おもてなし」を受けるために
観光地に足を運ぶわけじゃない、
その土地の「光(=歴史や文化、風物などの美しくはえあるもの)」
を「観る」ことが目的なわけだから、
その魅力にもっと焦点をあてて
訪れる人たちが満足していただくような
「お膳立て」にもっと力を入れるべきだってことを
伝えたかったんです。

浅野)
今まで一押しにしてた部分ですからね、強烈ですね!
安里)
例えば沖縄はかつて琉球王国で、
今も首里城が観光地として開かれている。
でも、首里城に何度も訪れたいかと問われると、どうだろう?
浅野)
チケットを買って中まで見学したことは1度しかないですね。
そういえばこの講演に関する新聞記事の見出しが
「首里城は空っぽだ」と書いてあってドキッとしました。
安里)
「空っぽ」という言葉は決して
首里城を否定しているわけではないんだよ。
アトキンソン氏は、文化財として首里城は素晴らしいけれど
それを十分な産業に出来ていないことを危惧されているんだ。
例えばイギリスのバッキンガム宮殿では
衛兵交代式というセレモニーがあって、
写真やビデオ撮影のためにたくさんの人が訪れるんだよ。
こういったセレモニーは世界中にいくつかある。
特別な日に何かしらの「セレモニー」が見られるというだけでなく、
毎日当たり外れなく、「何か」が見られるということが観光という視点では重要なんだよね。
浅野)
施設がそこにあるだけではもったいないということですね。
安里)
そう。○○年にこの建物が作られましたという様な
解説文があるだけでは、観光で来られる方々は
十分に満足しないんだよ。
だから「空っぽ」というキャッチーな見出しは
「観光の方々が求める情報や魅力が足りない」という意味。
センセーショナルで人目を引くかもしれないけど、
前後の文脈の流れが理解されず、沖縄を代表する
「首里城」に対し、ただ批判しているだけに受け取られる
危険性もあるってことに、今回気付かされたんだ。
というのも、これまで戦争で破壊された首里城の復元のために、
ホントどれだけ多くの人たちが関わって来たか、
今の施設ができるまでどれだけ巨額の予算が投じられてきたか、
こうした県民の遺産への「思い」が「空っぽ」という言葉だけだと
誤解される可能性は否めないよね。
これからの観光という話題に戻すと、
例えばディズニーランドでは
1日の締めくくりにパレードがあるでしょ。
だから大勢の方々が閉園まで園内で過ごすわけだ。
その間に食事をしたり、お土産も買うでしょう。
そして、パレードまで見て大満足だよな。
それと似た状況が衛兵交代式のセレモニーとも言えるよね。
「首里城に来たら、これだけは見なきゃ」という
エンターテイメントを首里城に設けるのも、
沖縄の観光がより盛り上がる1つの手なんだと。
そしてこれが雇用にも繋がり、派生的に経済効果を生むって視点。
浅野)
なるほど!聞けば聞くほど「確かに」と、思える内容ですね。
なぜ今日まで日本の観光のあり方は
国外の目線に対する意識が薄かったのでしょうか?
安里)
いろんな要因があるんでしょうが、
文化財を保護していくことは文部科学省の役割、
観光を推進することは国土交通省の役割、
この役割分担も要因の一つじゃないでしょうか。
浅野)
アトキンソン氏の過去の発言に
「文化財を保護する費用を賄うために
文化財を元に観光収入を確保しなくてはならない」
という旨の内容がありましたが、
まさにこれが沖縄の課題でもあるということですね。
安里)
そう。文化財を保護するのって
お金、つまり税金が必要で大変だよねと言い続けるのか、
文化財を有効に利用しながら地域活性に繋げるのか。
その違いは大きい。あらゆる文化財を
”外貨をもたらす宝物”にするのか
そうじゃないのかの違いは大きいってことだね。
これって、まさに日本の国宝や文化財の保護に
自身の社業として真剣に取り組んでいる、
アトキンソン氏だからこその視点なんじゃないかな。
インタビューの続きは、
次号「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。②」
へ続きます。
【インタビュー後記】
今回のデービッド・アトキンソン氏を招いた
「観光戦略をどう描くか~沖縄の強みと弱み~」にも
安里会長の想いがギュッと詰まっていました。
沖縄の課題と未来を見据える目は、インタビュー中もキラキラと輝いていましたよ。
来週更新予定の
"vol.307「デービッド・アトキンソン氏来沖講演を開催しました。②」"
も、是非ご覧ください!



